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「伸晃にげるな!」藤井、余裕の大反論 [zakzak] 【普通の国ではない…イタリア特派員】
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投稿者 マルハナバチ 日時 2003 年 10 月 17 日 21:59:49:WjxaaVdW72Wrk

(回答先: 国交省が聴聞終結宣言、藤井総裁は訴訟示唆  [読売新聞] 投稿者 マルハナバチ 日時 2003 年 10 月 17 日 21:50:03)

「伸晃にげるな!」藤井、余裕の大反論
「最高裁判例違反だ」「懲戒権の乱用」


時には満面の笑顔を浮かべるなど、余裕で聴聞会にのぞむ藤井総裁=17日午前
 日本道路公団の藤井治芳(はるほ)総裁(67)の解任をめぐる「聴聞」が17日午前10時から、東京・麻布台の中央官庁合同会議所で開催。藤井氏側は冒頭から「聴聞手続きは最高裁判例違反」「総裁解任を選挙の道具に使っている」「(解任を急いで)逃げるな!」などと糾弾、徹底抗戦に出た。一連の対応で評価がガタ落ちした石原伸晃国交相(46)は一刻も早く解任を決めたいが、藤井氏側は自民党道路族絡みのスキャンダル暴露や地位保全の法廷闘争もチラつかせており、11月9日投票の総選挙を前に、小泉自民党の戦略にダメージを与えそうだ。

 【最高裁判例違反だ】

 「この聴聞手続きは最高裁判例に違反している。(7日の)聴聞通知から(17日の)聴聞期日までの猶予期間が著しく不足している。まず、抗議したい」

 冒頭、藤井氏の弁護士がこう発言して、戦いの火ブタが切られた。

 これを主宰者の山本繁太郎・国交省政策統括官が「進め方に従ってください」と制止した。

 その後、国交省側が解任理由を説明したが、藤井氏の弁護士は引き伸ばし作戦か数回の休憩をはさみ、法手続き上の問題点を厳しく反論した。

 【懲戒権の乱用】


藤井総裁の反撃をくらってタジタジの石原国交相。この日は、いつもの藤井氏批判もすっかり影をひそめて…
 「処分理由が非常に不明確で、分限処分か懲戒処分か法的根拠も不十分。解任が民主党の合併大会に合わせた政治の道具、選挙の道具に利用されている。懲戒権の乱用であり、人権侵害」

 「石原大臣は何が何でも今日で聴聞を終え、来週月曜(20日)には解任したいとの発言を繰り返している。この行政手続きを問答無用で進めるつもりなのか。後日、質問書を提出する。逃げないでほしい」

 藤井氏は黙って耳を傾けていたが、休憩中に「法律的解釈を相当慎重にやらないと大変ですよ」と国交省側を揺さぶるような余裕の発言。やや上気した表情には、石原大臣や国交省に対する憤りが感じられた。

 【総裁の資質ない】

 聴聞は合同会議所1階の大会議室で開催。国交省側は藤井氏の解任理由を、こう説明した。

 「総裁は財務諸表問題で適切な対応を怠り、公団の信頼を損なった。組織の的確な管理運営に支障を生じさせた。総合判断すれば、総裁としての資質もない」

 これに対して発せられたのが、前出の藤井氏側の反論だ。

 【テレビ中継なし】

 当初、藤井氏に突き付けられたのは道路公団を債務超過とする財務諸表問題だが、国交省側の解任理由は、この根幹部分に触れずじまい。

 藤井氏側の「密室では不利になる恐れがある」との要求で聴聞は公開されたが、藤井氏側が求めたテレビ中継は国交省側の「警備上の都合」で却下された。

 【スキャンダル炸裂も】

 石原大臣は「藤井解任」の流れを確実にするためか、14日の民放テレビで、藤井氏の事情聴取での「発言」をこう披露した。

 「自民党道路族も自分が面倒を見ている」「旧建設省時代、国有地払い下げを巡る疑惑があった」「(疑惑を公にしたら)死人が出る」

 藤井氏は政治家のイニシャルも挙げたという。

 衝撃的発言だが、藤井氏は週刊文春のインタビューで、「まったくのデタラメ」と全面否定。ただ、同誌の質問に応える形で、小泉再選を後押しした「新闇将軍」青木幹雄・自民党参院幹事長や、首相の懐刀・飯島勲首相秘書官らの疑惑をチラつかせている。

 【小泉政治の限界】

 国交省は週明けの20日にも解任を決定したいが、弁護士を7人もつけた藤井氏は「聴聞の複数開催要求」「解任無効の確認訴訟」「石原大臣を名誉棄損で提訴」といった対抗策を構える。

 自民党閣僚経験者は半ばあきれぎみに語る。

 「メディアをあおって政局の主導権を握ってきた小泉政治の限界だ。ここまでモメると修復は難しい。中曽根康弘元首相の73歳定年制問題もそうだが、首相や石原君は年長者を立てながら道を譲らせる大人の対応ができないのか? 道路族絡みのスキャンダルでも炸裂すれば、自民党は壊滅的打撃を負う」

■石原国交相「聴聞を混乱させたくない」

 「聴聞を混乱させたくない」−。石原伸晃国土交通相は17日の閣議後会見で、日本道路公団の藤井治芳総裁に対する聴聞に関して、こう繰り返し、具体的な言及を避けた。藤井総裁の解任時期についても触れず、あくまで聴聞の行方を見守る姿勢に終始した。

 石原国交相は選挙遊説などで藤井総裁を激しく批判してきたが、会見で「聴聞にいたった心境は」「今後の解任のメドは」と問われても、「聴聞を混乱させることは避けたい」の一点張り。いつもの立て板に水の話しぶりは鳴りを潜めた。

 最後には、知り合いの高名な哲学者から「『藤井総裁と接する時、慈悲や同情の心を持ちなさい。怒りを持って接するのは、人間社会で醜いことだ』と言われた」というエピソードを紹介。藤井総裁への批判を控える考えを示した。

■福田官房長官「解任長引かせない」

 福田康夫官房長官は17日午前の記者会見で、藤井治芳総裁の解任問題について、「どういう論点が出てくるのか、聴聞会を見て分かってくるのではないか。長引くのはよくない」と述べ、聴聞の結果を踏まえ、早期決着を図るべきだとの考えを示した。

 金子一義行革担当相も閣議後の記者会見で、「(公団を)混乱させたことについて、総裁としての責任はそれなりに重い。一刻も早く収拾させるべきだ」と強調した。

■「取材させて」と押し問答

 藤井治芳総裁の聴聞が行われている東京・麻布台の中央官庁合同会議所で17日午前、取材に訪れた外国人記者が、国土交通省記者クラブの非加盟を理由に敷地内への立ち入りを認められず、同省職員との間で押し問答となる騒ぎがあった。

 取材に来たのは、イタリア国営ラジオ「イル・マニィフェスト」のピオ・デミリオ特派員(49)。「公開というから来たのに、入れさせてもくれない。普通の国ではない」とあきれた様子だった。


ZAKZAK 2003/10/17

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