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(回答先: 他の原発へ波及も 珠洲原発断念へ 需要低迷、「重荷」に[朝日新聞] 投稿者 feel 日時 2003 年 12 月 06 日 00:42:36)
珠洲原発計画「凍結」 「28年は何だった」 市民にしこり /石川
◇市長、地域浮揚へ市民一体で
建設計画浮上から28年、立地可能性調査着手と中断から15年を経て、珠洲原発の計画断念が決定した。しかし、推進派、反対派に地域を二分したしこりは根深い。ポスト原発に向け、対立を抱えた珠洲市はどうなっていくのか――。
【曽根田和久、浜本年弘】
貝蔵治市長は、電力3社の社長との会見の中で「これからは市民が反対も賛成もなくやっていく。亀裂を意識せずにみんなで頑張っていくということ」と、市民が一体となって地域の浮揚に取り組む必要性を強調した。
しかし、地元での亀裂には根深いものがある。「うちのお客さんには(推進、反対の)どっちの人もいる。名前だけは勘弁してくれ」。同市飯田町の商店主(51)は、名前が出ることを極端に嫌った。「もう元には戻れない」と語る主婦も、「反対派市議に陳情してもなかなか聞いてもらえなかった。これからはそういうこともなくなるだろう」と語った反対派の男性も、「この不景気に、原発を持ってくるほうがよかったのに」と残念がる店員(45)も、みな匿名が条件だった。そして、推進派、反対派それぞれの批判は止むことはなく、「推進派は、原発が来ないことは分かっていたはず」「反対派はこれからも、なんでも『反対、反対』というに決まっている」といった声があがった。
◇
貝蔵市長に「凍結」を伝えた後の会見の中で、電力3社の社長は、「この28年間で地元に残った住民間の対立をどう考えるか」という質問に、正面から答えることはなかった。ただ一人、関西電力の藤洋作社長が「詳細については存じ上げないけれど、そういうことが起こっているならば残念。感情があとに残らないようにしていただきたいと思います」と他人事のように語るだけだった。
誠意を持って対応してほしい
◇3社長に谷本知事
「凍結」の報告を受けた谷本正憲知事は3社長に「珠洲市は原発を地域振興の要に位置付けてきた。誠意を持って対応してほしい」と述べた。
28年間の市民間での対立については「一挙に氷解するのは難しい面もあるが、立場を乗り越えて新たな地域振興にお互い知恵を出すのが大事と思う。県としても支援していく」と面談後に報道陣に語った。
◇推進派「断腸の思い」
◇反対派「来る時が来た」
これまで推進、反対の立場を明確にして活動してきた人たちは今回の決定をどうみているのか。
地元・珠洲市郡選出で、推進派の上田幸雄県議は「いろいろな取り組みをさせていただいたが、このような話を受けて、まさに断腸の思い」と苦渋の表情。そして、「谷本知事はずっと慎重だった。(今春の県議選で)私が当選した後の議会では、電力の事情ということで焦点がちょっと違っていた」と知事の姿勢を批判した。
高屋町まちづくり推進会の川渕雅喜会長は「市長の説明を聞いた。納得できるわけがないが、今からどうこうなるものでもない」と語り、「この28年は何だったのかと」とつぶやいた。
一方、反対派の前県議、北野進さんは「事実上の撤退と受け止めている。電力会社の土地が廃棄物処分場にならないか心配の種もあるが、電力会社への他力本願の発想が続く限り変われない。市長も『あきらめた』と正式表明してけじめをつけ、市民の融和という最大の課題を克服する地域づくりへスタートを切るべきだ」と話した。
反対派の新谷栄作市議は「来る時が来たということ。しかし、地元に混乱を招いた責任の一端は電力会社にもあり、はいサヨナラでは済まない。今後は、対立の壁を取り除き、協力関係を築くことが一番」と語った。(毎日新聞)
[12月6日19時31分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031206-00000001-mai-l17