現在地 HOME > 掲示板 > 議論15 > 374.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: Re:美の揺籃から 投稿者 マルハナバチ 日時 2003 年 11 月 03 日 14:53:47)
>この機体を設計したのがYS−11設計者の木村秀政さんです。この方は「美しいものを造れ」という、イデア空間での知力の定位感覚をお持ちであったようです。
>秩序の生まれを待ちながらも、諸観念とイメージで混沌とした頭脳の場の中から、理論的にも整合した「形」を導き出すのは直感しかありません。
>この頭脳の場で形を見出す力は、工業生産現場の職人の修辞的な作り方とは異なると考えられます。
「銀河」の設計者でもあった新幹線の設計者も「美しいものが正解だ」という信念を持って
いたそうです。(同じ人かもしれません)工業製品にも機能性から形態を考えねばならないも
の(たとえばイスなど)があり、両者の境界線はそうはっきりしたものではなさそうですが、
あなたの提示なさった区別は有意義なものだと思います。
イデア論は、定義内容を実在視した挙句に神格化までした迷信ととらえるのが現在では主流
かもしれませんが、少なくとも「美」という観念については誰だってそう単純に割り切れるも
のではないでしょう。
何かが美しいのは、その物事が「美そのもの」により近いからだとか、あるいは「美そのも
の」の介入にあずかっているからだという説は、実感としてはそう簡単に否定できないものが
あると思います。形態的には説明のつかない美しさもあるという人もいます。
「美そのもの」が神であるとか、神の表れの一側面が「美」なのだという説もあります。そ
の場合、神により近いか神の影響が現れている物事が美しいということになりそうです。