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(回答先: そう思っています 投稿者 あっしら 日時 2003 年 10 月 31 日 23:04:19)
スパルタクスさん・あっしらさん
私は戦争反対論者ではありますが、兵器についてはかなり本格的に研究した経験があります。結論からいうと日本の軍事技術が欧米より優れていた分野は概して海軍の領域に限定されています。
にもかかわず皇軍が全般に健闘したのは、個々の将兵の技能と犠牲的献身によるもの。
戦闘機:
ゼロ戦が優れていたのは格闘性能と武装(20mm機関砲;これはエリコン社のライセンス生産)だけで、格闘性能向上も、あっしらさんの指摘どおり、パイロットの背後の防弾板を薄くするなどして重量を節減したことによる。結果は優秀な戦闘機乗りを大量に戦死させることにつながった。戦闘機乗りを養成するためのコストを考えれば、馬鹿な戦略である。その他終戦直前には紫電改など欧米の戦闘機に匹敵する名機が作られたが時すでにおそし。
長距離爆撃機:
日本の重爆はドイツ・英米のそれと比べたらオモチャに等しかったといえる。戦争前期に大活躍した一式陸攻などにしても、爆弾積載量は欧米のライバルの半分以下、速度も遅く防御性能はゼロ(一撃で火を吹くのでone-shot lighterとあだ名された:これも人命軽視の表れ) 終戦直前に中島飛行機(今の富士重工)が「富嶽」なる6発の大型戦略爆撃機を企画したが、机上のプランに終わった。
戦車
これはもう問題外。ドイツが圧倒的に最優秀。次が米国。英国もダメ。
その他歩兵の装備もはっきりいって劣悪であった。
海上戦力
この分野は相当健闘した。戦艦、空母、巡洋艦、駆逐艦、潜水艦すべてについて日本の建造技術は第一級であり、連合艦隊の実力は英国・米国についで世界3位、空母機動部隊だけ見れば一時期は世界最高の実力であった。特にイ号潜水艦ならびにこれが積載していた酸素魚雷は世界でも無比の実力(速度・航続距離・破壊力ともにダントツ、おまけに航跡を残さない)を持ち、高い技術水準のたまものであった。