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Re: 国内専業企業には、上述したような“自立して”利潤を得る機会はないのです。←ここがよくわかりません
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投稿者 あっしら 日時 2003 年 10 月 24 日 23:35:14:Mo7ApAlflbQ6s

(回答先: 国内専業企業には、上述したような“自立して”利潤を得る機会はないのです。←ここがよくわかりません 投稿者 hou 日時 2003 年 10 月 24 日 20:25:31)


houさん、レスありがとうございます。


>あっしらさんの「国内専業企業は、利潤を得る機会がない。」というのはどういうも
>のなのですか?

タイトルに使われたように、「国内専業企業には、上述したような“自立して”利潤を得る機会はない」という説明で、「国内専業企業は、利潤を得る機会がない」わけではありません。

国民経済レベルの貿易収支黒字が国内の供給活動拡大に再投資されれば、国内専業企業も、利潤を得る機会があります。

元の書き込みで説明したように、「近代経済システム」では、赤字財政支出及び預金を含む資産の取り崩しがない限り、貿易収支黒字を除いて、国内の供給活動に投じられた通貨相当分しか需要になり得る通貨はありませんから、様々な供給活動に100兆円が投じられたとしたら、需要の最大値は100兆円というのが基本です。

そのような条件で、どこかの企業が、1兆円を投じて1兆1千億円の回収ができて1千億円の利潤を獲得したとします。
そのような状況が生まれたら、必ずどこかの他の企業(複数を含意)が、供給活動に投じた額に1千億円満たない回収しかできなくなります。


さらに言えば、赤字財政支出・預金を含む資産の取り崩しで需要が拡大したとしても、供給活動に100兆円しか投じられていないのなら、それらで拡大した需要はインフレ要因となるだけで、名目的には利潤を得られるとしても、実質的には利潤が得られていないことになります。

赤字財政支出・預金を含む資産の取り崩しで需要が拡大しても、水ぶくれ(名目だけ)にならず実質があるとしたら、供給活動に投じられた通貨のある部分が需要に向かわずに、貸し出されない預金・退蔵・売却した人が需要に向かわない株式購入・海外持ち出し(非還流)などで隠れてしまっていることを示唆します。

これを整理すると、【需要金額】供給活動に投じられたものから生じた需要+赤字財政支出+預金を含む資産の取り崩しで生じた需要+貿易収支黒字から生じた需要 < 【供給金額】供給活動投入金額 であれば、経済主体全体の収支がマイナスになることを意味します。

また、供給活動投入金額が一定で同一数量の財と用役が供給されていると仮定すると、上記の【需要金額】<【供給金額】というギャップが拡大していく傾向になるとデフレになります。
さらに、【供給金額】が同じで供給する財と用役の数量が増加するなかで【需要金額】が一定であれば、同じくデフレになります。

※ 「信用創造」は、【供給金額】を増加させる(企業向け貸し出し)か、【需要金額】を増加させる(家計もしくは政府)ことで需要増加要因となりますが、長期的に考えれば、利息付き返済により、帳消しどころか需要減少要因になるものです。


houさん:

>国内にマネーが貯蓄としてあったり、クレジットカードのようなお金を借りてつくれ
>る場合。
>企業の選択肢として、需要が供給を上回るマーケットを狙い新製品を出していきます。>それが、付加価値や低価格品などです。
>そして、其の場合、潜在需要を掘り起こすことになります。
>その、事業には絶えず失敗がつきまとり、企業が資金を借り入れるときにリスク分の
>利息を払わなくてはいけないことになっています。


まず、クレジットカードによる借り入れ(ショッピングを含む)は、将来の所得ないし将来の資産取り崩しを先取りしたものでしかありませんから、将来の需要を減少させることになります。(最後は自己破産や死亡でチャラにするのなら、この問題は起こりません)

貯蓄は潜在需要を顕在化できるものですが、貯蓄を取り崩し終わったときに消滅するものです。
失業や老後(年金)といった不安要因が大きければ、貯蓄を取り崩しての消費は抑制されます。
耐久消費財や住宅は、かつても今も、貯蓄の取り崩し+借り入れで購入されるもので、それを決断させるのは、その後もフローの所得があるという見通しに基づいています。
将来的なフロー所得に不安が伴うときには、貯蓄の取り崩しも借り入れも抑制されます。
また、貯蓄が大きく取り崩されてしまったら、潜在需要を掘り起こす供給活動のために借り入れを行うことが困難になります。


企業が、潜在需要を掘り起こすために新製品を供給しようとして供給活動に投入する通貨量を増加させれば、それが回り回って、潜在需要を掘り起こしたと判断する売上増加につながります。
付加価値や低価格品など魅力のある新製品であれば、確実に売上増加につながります。

ただし、個別企業が増加供給投入額以上に売上を増加させたとしても、基本である供給=需要の論理は生きており、他の企業の売上を減らすだけで国民経済レベルでは追加供給投入額がプラスになるだけです。


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