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(回答先: Re: 共同的資本主義論についての諸問題 投稿者 馬場英治 日時 2003 年 8 月 09 日 20:32:28)
馬場さん。 レスありがとうございます。
それほど大問題とは思っていなかったのでびっくりしました。
もし重要ということであれば、当分時間をとれないので、今簡単に要約しておきます。
「重層的信用創造の場(スキーム)を許容すれば、人は必ずそこに群がり、バブルを作り出す」というのは定理であると思います。
共同的資本主義社会でも変わりはないという認識を持っています。
株式を担保に無利子融資を受ける−融資金で株式を購入する−その株式を担保に無利子融資を受ける−その金で株式を購入する−保有株式全体の時価が高騰する−更に借り増しできる。
このプロセスは、重層的信用創造プロセスの一種となると考えます。 市場への投入資金に正のフィードバックが働くからです。
ここで、無対価、つまり調達コストがないことが問題になります。
調達コストがない資金が、重層的信用創造プロセスに投下されますと、正のフィードバックが働くだけではなく、「発散」する可能性があります。 このプロセスでは、配当金の妥当な額は無関係になり得ます。
もちろん取引税がブレーキになりますから、実際にはどの時点かで収束しますが、その収束時点は相当高いと考えるのが妥当ではないでしょうか?
無対価融資は、商品のリースに限定されるならば一般の福祉になりますが、もし多数の金持ちが重層的信用創造プロセスの利用を始めると、直ちに制御不能の暴走を引き起こすおそれがあるなというのが直感です。
現在の社会ですと、株式の仕手筋が撤退敗北するのは、高金利を払えなくなったときです。
これが無対価金融ですと、とてつもない高みにまで株価が上昇するでしょう。
従って、無対価金融は、商品のリースに限定されるべきであり、金融商品を担保とする無対価金融プロセスは排除した方が良いかもしれません。
次の問題が残ります。 「住宅」が一種の金融商品となり得るという点です。
住宅は株式と同様に転売できるからです。 現在の日本の住宅土地は金融商品そのものです。
上のプロセスを、株式の変わりに住宅に置き換えても、同様のことが生ずるおそれがあるという点ですね。
住宅の転売を一定期間禁止するしかないんでしょうか。 これも住宅の性質からして良策かとうか。 それに資産処分の制限もできるだけ避けたいですよね。
このシステムでは貸し手が一箇所ですから、そこで無対価金融の天井を制御すれば済む話かもしれません。
しかし、それでは、融資を求める者を、時間順序で選別する(早いもの勝ち)ということになりますね。 それでも良いのかもしれませんが。 自由主義ではなく資金配給制度に近づいてくるようです。 難しい点があるかもしれません。