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(回答先: クリプト・ビオシス 投稿者 マルハナバチ 日時 2003 年 7 月 28 日 00:57:30)
もうちょっと凄さを紹介します、日本だって凄いものです、あの焼け野原から…
………………………………………………………………………………引用です
● クマムシはどうすごいのか
・tun 状態に変形
・耐乾燥
通常は体重の 85% を占める水分を、乾燥状態では 3% まで減らすことができ、代謝率を抑制します。地中や苔に棲んでいるクマムシは、乾燥状態になると tun (酒樽)状態と呼ばれるバレル型の形状に変形します。そして、この代謝活動のない隠蔽生活状態で 100 年間も生き残ることができます。
・耐温度
さらに、ほぼ絶対零度の -272 ℃ (報告によっては -253 ℃) から 151 ℃まで耐え抜くことができます。
・耐X線
人間の致死線量(半数の人が致死)は約 500 レントゲンですが、tun 状態のクマムシの場合は 57 万レントゲンに耐えます。
・耐真空
tun 状態なら耐えられるそうです。ううむ。
・耐圧
通常、微生物では 30MPa (megapascals) で増殖と代謝が止まり、300MPa でほとんどのバクテリアと多細胞生物が死にますが、tun 状態のクマムシは、600MPa (6000気圧)の高圧にさらしても 90% 以上の生存率を示したそうです。詳しくは文献リスト中の関先生の論文を参照。
・tun 状態の秘密
細胞構造を保存し乾物状態から生き返るために、膜を保護するトレハロースとグリセロールを合成しているのがポイントみたいです。
・被覆体(包嚢状態)に変形
環境が徐々に悪くなると、淡水産といくつかの苔に棲んでいるクマムシは、tun 状態とは異なる、厚い細胞壁を持った包嚢状態に変形します。包嚢の中では、肢は収縮し、クチクラの装甲の内部はギュッと縮まって、内部組織は退化します。tun 状態ほどではありませんが、代謝も止っています。この変形は tun 状態と違って水中環境で起こります。変形の前に、クマムシは保存食を確保しています。環境が良くなると体を再生します。
● なぜ今クマゲなのか
多細胞生物でゲノムプロジェクトが進行している生物には、ヒト、カエル、ハエ、線虫、イネなどがありますが、目的は、病気の解明や品種改良、多細胞生物のモデルとして、など様々です。
クマムシゲノムの解析により、上記のモデル生物では得られないような、極限状態で生物が生き残るために進化させてきた技術の、ゲノミックな基盤が明らかになるでしょう。
なぜ tun 状態では、X線や圧力、温度、乾燥、などに耐えられるのでしょうか。これらは通常 DNA に大きな損傷を与えるはずですが、クマムシゲノム解析によってこの防御メカニズムの基盤が分かれば、ゲノムの本体である DNA の保護技術だけでなく、将来の宇宙旅行から食糧など有機物質の保存まで様々な分野で大きな知見が得られると考えられます。
………………………………………………………………………………●引用終わり
クマムシゲノムプロジェクトから抽出してきました
http://kumamushi.net/