現在地 HOME > 掲示板 > 雑談専用2 > 218.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: Re: 日本経済の米国リスク緩和のためのポートフォリオ構築について 投稿者 hou 日時 2003 年 6 月 22 日 15:23:47)
ルールというのは公正さを保つためにあるのだとしたら。
>ロイズTSBやチューリッヒのように国内市場に限定して、国際決済も限定的にして
またはほかの銀行に国際決済業務をゆずり、国内市場に投資していくという銀行の経営戦略こそが問われているのである。
日本には日本社会特有の事情とか慣習から規定される銀行の経営実態があるのです。同じよ
うなことは日本企業の財務・会計にも言えます。そうした日本の銀行・企業の経営上の特質は
、日本人の行動様式とか社会的思潮、行政の方針などにも由来しています。
だから、日本の銀行・企業の健全性は欧米の基準を機械的に当てはめることによっては計れ
ないし、もしそうした基準で規制を設けるのならば日本にとって不利になるのです。
BIS規制の本当の狙いは、日本の銀行を国際業務からしめだす欧米の策略だと言われてい
ます。
この問題の背景には、欧米各国の政財界からの日本にたいする差別的攻撃という側面がある
ことは一般によく言われることです。
日本企業がアメリカ市場に大量の製品を売っていることは、ただ単なる売買取引なのであっ
て日本経済がアメリカ経済に「寄生」しているとか「お世話になっている」とか「迷惑をかけ
ている」ことの論拠にはなりえません。買いたい人がいるので売っているだけのことです。
ただ、輸出先としてアメリカ市場の比率が高すぎることは問題です。ですから、私は「。日
本商品の輸出市場もアメリカ市場重視から、東南アジア・中国などのアジア市場中心へとシフ
トしていくべきである。アジアの独立と発展を日本経済のアメリカからの自立とリンクさせる
のである。また、ロシアや中央アジア諸国との政治経済関係を強化して、そうした諸国のアメ
リカへの軍事的圧力を強化するのも良いかもしれない。」と主張しているのです。
加工貿易だけ強いのも当たり前です。日本には鉱物・化石燃料といった原料資源がないから
です。ないものは輸出できません。また、加工品といっても「消費につかわれる完成品として
の商品」と「生産につかわれる材料・機械類」に大別できます。アメリカは後者も日本から大
量に輸入しています。つまりアメリカの産業は、日本からの材料・機械にその輸入なしではや
っていけないほど大きく依存しているのです。こうした事情は日本の責任ではありません。買
いたい人がいるから売っているだけであって寄生ではありません。
「ブランド」に関してもアメリカよりはマシでしょう。日本でもアメリカでもアメリカ車が
ブランドになっていますか?あれだけ長い自動車生産の歴史があるのに。精密機器を含む電気
製品でも日本の企業のほうが欧米企業より世界的にブランドになっているでしょう。長く良い
物をつくってきた産業はもうブランドになっていると思いますよ。