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(回答先: 「国債」についてちょっと無知な質問を。 投稿者 エンセン 日時 2003 年 9 月 08 日 11:55:49)
国債維持サイクルの崩壊は近いかもしれません
エンセンさん。 こんにちわ。
エンセンさんには、山口組若頭空位問題と、太田市キャバクラ問題(何だこれは?)について教えて頂いたので、お返しということで。
小泉的破壊であっても、亀井的積極財政による破壊であっても、もちろん、行き着く先は同じです。
しかし、亀井的積極財政は、公共事業を受注する企業体に売り上げをもたらします。 そして産業連関(特に地方産業連関)によって、産業力の維持をもたらします。
ここで売り上げを一部の人間が退蔵するようですと効果は薄いです。
しかし、建設等の事業体はどこも経営は苦しいはずなので(ダイヤモンドの財務一覧表を見れば一目瞭然です)、退蔵の度合いは低いはずです。
資本主義下における企業体とは、そして産業連関とは、つまるところ「人間関係の集積」です。
これを積極的に破壊する小泉的破壊が最悪だと思います。
企業体を一度破壊すると、再びもとの産業供給力を復活させることは難しいです。
これに比べると、亀井的積極財政の方が合理性があると評価できます(私見)。
(国債サイクルについて)
たぶんマクロ経済的には、経常収支赤字転落まで国債サイクルを維持できるという結論になるのでしょう。
しかし、現実の国債投資家は、「未来の先取り」によって動いています。
未来の先取りとは、具体的には、国債先物取引と、国債変動金利−固定金利スワップ取引です。
具体的内容は省略しますが、いずれも国債金利変動に賭けるものです。
投機家から見れば、今後の国債金利上昇を見越して賭けることができる情勢と思われます。
1992年でしたら、ジョージ・ソロスは英国ポンドを売り込み、勝利しました。
このとき、ポンド価格は上昇しきっており,ほとんど下落余地のない状態でした。 だからソロスは大規模にポンドを売り込んでも危険はほとんどないと見たわけです。
国債市場にも同様の状況があります。
直近には指標国債金利が0.5%を割り見込ました。
通貨増殖を至上命題とする資本主義下の投資家がマイナス金利商品を積極的に購入することはありませんから(諸般の事情で擬似的にマイナス金利が出現することは当然ある)、こうした水準で国債を売り込むことによるリスクはほとんどありません。
現状でさえも安心して売り込める水準です。
後はいつ破裂するかという「時を計る」作業だけの問題です。
資金力があれば「時が満ちる」までロールオーバーすれば良いのでしょう。
本格的売り込みの時期は、貿易収支、経常収支と物価を見れば良いだろうと思います。
ここで言う物価は、消費者物価指数と資産価格を見るべきだと思います。
時がいつ満ちるかですが、投機は未来を先取りするわけですから、経常収支赤字転落よりも前に破裂します。
至上参加者全員が近未来のある時点での経常収支赤字転落を確信したそのとき、全員が潜在的売り手になります。
このとき未来の影が現在に落ちるわけです(現在と未来との裁定が働く)。
私としてはもう少し後かと思っています。 指標国債金利は再び下落すると見ています。 政府が力付くで押さえつけることでしょう。 また消費者物価下落はまだ続く可能性があります(ゼロ金利でも購買力の点からは有効な運用となる。 ただし金融資産価格は底打ちした可能性あり)。
どこまで落ちるのか興味を持っています。
この下落が大きいほど、次の「売り」は容易となるでしょう。