現在地 HOME > 掲示板 > 雑談専用2 > 1288.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: Re: 世界観の相剋と謀略 投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 9 月 03 日 20:13:55)
第二次世界大戦はレーニンが「帝国主義論」でいう市場分割戦ではない、と言っているのはかの「世界資本主義」の著者の岩田弘氏です。同氏は、最近、再び精力的な活動をしていますが「帝国主義論」のロジックにも間違いがあるとも言っています。まあ、ヒトラーは、植民地から利益を吸い上げる、といったイギリス的狡猾さを実行するには、もう少し、ファナチックかつ乱暴な人間だったので、前の投稿でも書いたように、アーリア人以外は、「家畜のレベル」として、奴隷、収容所、強制労働といった扱いしか考えていなかったようです。これは、ジンギスカンやフビライの発想と同レベルで、金融資本主義段階で通用する話ではありません。
まあ、ナチス首脳がまともな頭の持ち主かどうかも怪しいものですし、どちらかというと、オウムの麻原が天下を取ったようなものでしょうから、彼らが戦争に勝ったあと、世界をどう管理しようとしていたのか、が普通の人間には、よく理解できないのは当然でしょう。反面、「人類はやがて超人になる」というようなパラノイアックなことを真顔で言う国家権力者もヒトラーしかいないわけで、妄想に興味を抱く人がナチスに関心を寄せるのも無理はない。国家、政治権力は経済の繁栄と、治安維持あたりを達成することがレゾンデートルだ、というのが常識的な国家観でしょうが、「そんなことはちっとも面白くない。やりたい奴が勝手にやれば」という声もあるでしょう。ヒトラーのように、ダーウィン的、ティヤール・ド・シャルダン的進化論(のようなもの)を国家が実現する目標だ、と唱える「ガイキチ」に共感する人もいるでしょう。まあ、ヒトラーは、独学者の限界もあって、極端にデフォルメされた人種的偏見をベースにニーチェ的妄想をふくらませていたところに限界があり、本人も、もし米英に買っても、そのあと、具体的には、どうしていいか、は分かっていなかった、とは思いますが。この変が、単に、血縁者の富の独占しか考えていなかったフセインやマルコス、金正日ら「二流の独裁者」と違って、いつまでも、一部の人々の関心を呼ぶ由縁でしょう。まあ、科学技術をベースにした高度工業社会だったドイツでどうしてこんな「オウムおやじ」が全権をにぎったのか、は、経済混乱などの背景はあるにしても、もうひとつ分かりませんが。結局、人間の中の「狂気」のようなものは、どんなに社会が高度化しても、残るということでしょうか。アメリカの昨今の変貌ぶりをみても、「合理主義をベースにした安定した社会」をいじすること、はなかなか難しい、という気はしますがね。