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(回答先: Re:興味をそそられます 投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 8 月 26 日 16:20:53)
カタリ派とベネチァ(まあ、ボルジア家あたりでしょう)との関連については、これまで、全く何の情報も目にしたことはありません。そういう話があるのでしょうか。
カタリ派、グノーシス派とナチスについては、つながりがないこともないようです。ニーチェはその著作のタイトル(「ツァラトゥストラかく語りき」)からも分かるように、ゾロアスターには関心をよせていたようです。グノーシス派についてはよくわかりませんが、ニーチェはもともとは、非常に優秀なキリスト教文献学者ですので、ニカエア宗教会議あたりの文献を調べていたとすれば、グノーシス派というか、ネストリウス派については、知識があったでしょう。後年、激しいキリスト教批判を展開したわけですから、キリスト教異端にも多大な関心があった、と思われます。
ただし、よくは知りませんが、ニーチェの「生の哲学」には、グノーシス派やカタリ派の影響はほとんど感じられません。欧米思想としては異端に近い「永劫回帰思想」にその名残があるのかな、という感じでしょうか。
ナチスはニーチェを思想的バックと(彼らの主観では)考えていましたから、ここで、かろうじて、グノーシス派とつながるかも知れません。
また、ハイデガーも一時、ナチ賛美をしたことが、現代でも問題にされています。難解極まりないハイデガー哲学にグノーシス派やカタリ派の影響がみられるのかどうかは、浅学な小生にはなんともコメントできませんが、「死と生」の哲学であるハイデガー哲学は神秘主義の色彩もあるといわれ、欧米合理主義思想のアンチテーゼ的ニュアンスもあるようですから、或いはかなりのつながりがあるのかも知れません。識者のご意見を聞きたいところですが、さすがに、阿修羅サイトの投稿者の仲にも、ハイデガーの専門家はいないのではないか、と思いますが。(そういえば、あっしらさんが随分以前にハイデガーの「世界内存在」云々、と書いていましたね)。笠井潔氏も、2000枚の大作「哲学者の密室」を出していますが、ハイデガーのナチス賛美問題は取り上げていますが、グノーシス派やカタリ派とハイデガー哲学については、一切、触れていなかった、と思います。そもそも、キリスト教とナチズムについては「ナチズムは反キリストだ」と言われるだけで、あまり、詳しい分析はないようですね。バチカンがナチス残党の南米亡命を助けたことへの批判は随分、出ていますが。