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写真:人工孵化から体長20センチにまで成長したウナギ/
提供・独立行政法人水産総合研究センター養殖研究所
人工孵化させたウナギを稚魚まで育てることに成功した、と独立行政法人水産総合研究センター養殖研究所(三重県南勢町)が9日発表した。困難とされていたウナギの完全養殖にめどがついたことになる。かば焼きなどの価格安定、天然資源の稚魚の保護につながると期待されている。
同研究所は、これまでウナギの稚魚シラスウナギの一歩手前「レプトケファルス」と呼ばれる仔魚(しぎょ)の生育には成功していた。だが3センチ程度には育つもののシラスには変態しなかった。この4年間、餌となるサメの卵にオキアミの成分を混ぜたり、飼育装置の改良を繰り返したりしたところ、孵化から230〜500日たった仔魚20匹がシラスに変態を始めた。現在、8匹が生存しており、体長20センチにまで育ったウナギもいる。
同研究所は今後、民間企業などとともに稚魚の生存率の向上、養殖コストの引き下げの研究に取り組むことにしている。ウナギ種苗研究チーム長の田中秀樹氏は「完全養殖の普及には時間はかかるが、実現すれば価格の暴騰を防げるし、安全性の高いウナギを提供できる」と話している。
ウナギの国内消費量は15万トン。その99%は日本や中国沿岸に泳ぎ着いた天然のシラスを取って、池で育てる養殖で賄われている。シラスは年によって取れる量の変動が激しく、また資源量の減少も指摘されている。
(07/10 00:35)
http://www.asahi.com/science/update/0710/001.html