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奥野正寛東京大学教授は「思考実験」能力が貧弱
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投稿者 あっしら 日時 2003 年 6 月 13 日 15:26:01:

(回答先: 質問なのですが〜 投稿者 たった 日時 2003 年 6 月 13 日 08:34:28)


たったさん、こんにちわ。

>>日銀が日銀券を刷って財政の赤字を引き受けるという形になって、ハイパーインフ
>>レーションになる。

>とありますが、これは正しいのでしょうか? 他のサイトでは国債を日銀に引き受け
>させた資金で財政支出を拡大してもハイパーインフレにはならないと主張していまし
>た。


日銀の国債引き受けがハイパーインフレとある条件でつながるとしても、直接関係があるわけではありません。

ハイパーインフレは、貨幣的需要増加量>物理的供給増加量のギャップが急速に拡大して物価水準が急上昇することです。

日銀の国債引き受けは、財政赤字及び政府債務履行を日銀がファイナンスすることです。

ですから、日銀が国債を直接引き受けしても、デフレになることさえあるわけで、物価変動がどうなるかに直接関係ありません。

これは、ここ数年、日銀が銀行に貸し出しを行なった日銀券で銀行が国債を引き受けることである割合の国債が消化されていることから、実質的に「日銀直接引き受け」が行なわれていても、デフレが続いていることでもわかります。

また、ハイパーインフレは、日銀が国債を直接引き受けしなくても、「信用創造」による貸し出しの急増でも起こります。

日本経済がハイパーインフレに転じる条件は、供給力が減少していく過程で財政赤字支出が拡大していくなかで、貨幣的需要増加量<物理的供給増加量(デフレ)から貨幣的需要増加量>物理的供給増加量(インフレ)になることです。
この過程では、「信用創造」の急増は起きないと予測できるので、日銀の国債直接引き受けが貨幣的需要増加量に大きな役割を果たすはずです。
そして、そうしなければならなくなるのは、経済論理よりも政治論理の規定性でしょう。


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