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(回答先: Re: 奥野正寛東京大学教授は「思考実験」能力が貧弱 投稿者 たった 日時 2003 年 6 月 14 日 20:56:44)
たったさん、こんばんわ。
>考えたくは無いことですが、物理的供給増加量を削減することにより貨幣的需要増加
>量>物理的供給増加量に持っていくつもりなのでしょうか・・・。名だたる企業はも
>ちろんのこと、多くの中小企業を倒産させて、競争力の無い企業を淘汰すると。多量
>の失業者を前に「痛みに耐えて」などと言って骨太の構造改革などといって一人悦に
>入る・・・。なんとも、やりきれないものですね。
好意的に解釈すると、小泉首相は、デフレ対策を行なう気はあっても政策が提示できない人だということになります。
デフレの要因を、貨幣的需要増加量<物理的供給増加量だと考えるのは正しくても、物理的供給量を削減することで、貨幣的需要増加量>物理的供給増加量に持っていけると考えるのは錯誤です。
貨幣的需要量と物理的供給量は、分けて考えられるものではなく、不即不離の一体のものです。
多くの国民(勤労者)は、物理的供給活動に従事することで自分の需要を満たせる貨幣を手に入れることができる存在です。
物理的供給量を削減するということは、貨幣的需要量を削減することでもあるのです。
貨幣的需要量の削減がそのまま現象しないのは、失業保険や貯蓄の支えがあるからです。それらがなくなれば、公的生活扶助のレベルになり、それは、財政を逼迫させる要因になります。
そして、どの場合も、就業時よりも貨幣的需要量を削減するものです。
供給=需要という根源的な経済論理を理解しなければ、有効なデフレ対策は講じられません。
「生産性の向上」は、完全雇用が実現している状態で有効な考えであり、デフレ不況では、貨幣的需要増加量<物理的供給増加量のギャップをさらに拡大する誤った考えです。
(輸出に依存している企業には「生産性向上」は有効ですが、それが雇用の削減を通じて行なわれるのなら、GDP的にはマイナスです。同じ雇用数で輸出を増加させたときには、GDP的にはイーブンもしくはプラスになります)
※ 参照書き込み
『“供給=需要”は「近代経済システム」を考察する根幹』
( http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/1173.html )