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(回答先: Re: 「天皇家」にこだわるのはむしろ肉親の戦死がきっかけです 投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 7 月 02 日 18:10:47)
私も天皇制にこだわっています。すみちゃん氏と異なるのは、「日本の伝統」と「天皇家」は、(考えるまでもなく)論理的に何の関係もないとする点です。すみちゃん氏のコメントの一節に天皇教の残映を感じ(同氏のコメントの本旨でない脇道であることは承知しつつ)、あえてこれを指摘させていただいたつもりです。(本旨にはまだちゃんと回答しておりません。)
次の文章を分析してみましょう。ある右翼団体のHPからの引用です(「皇室アラカルト」http://www.nipponkaigi-tokyo.com/kousitu.html)。
「日本の皇室は、(中略)長い歴史を持っています。そして、各国の王室にはない日本の皇室ならではの興味深い伝統や文化があります。」
各国の「伝統や文化」が異なるのは当然ですから、後段はアタリマエの話です。他国の王室と同じ文化なら、それこそ奇々怪々です。しかし、この文面で、皇室が古来から続く日本の伝統の保持者のようなイメージを与えるなら、それはこの文章の作者があえて行っているゴマカシです。
前段の皇室が「長い歴史を持っています」とする趣旨は明確ではありませんが、おそらく(父系の)血統の話ですね。この真偽は問いませんが、いずれにしても「伝統や文化」ではありません。仮に、血統の連続と伝統の伝承とに、ある程度の相関があるとしても、それは天皇家に限る話ではありません。すべての人間は祖先の伝統を受け継いでいます。皇室が「伝統や文化」を保持しているか否かは、天皇あるいは皇族個人が伝統技能を持っているか、皇室財産に有用な文化財があるかを立論すればよい話で、血統の歴史とは関係ありません。