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(回答先: 途中で切れてしまったので、再送。 投稿者 Ddog 日時 2003 年 6 月 30 日 01:37:10)
天皇家のために何がよいのかという視点から再考されてはいかが?
議論はかなり尽きている感じがするので、横から一言だけ追加させていただきます。
昭和天皇が「独裁者」として開戦へと突っ走ったとは思っていません。
「天皇の陰謀」のD.バーガミニは本気でそう思っていたようですが。
私は、昭和天皇の周りの方々が、英米の陰謀を見抜けなかったのが最大の原因だと思っています。 彼らの無能こそ、結果的に最大の不忠であったと考えます。
昭和天皇は主戦論者と穏健派の意見対立の間で揺れ動いた方でしょう。
青年期に留学した英国と戦争をしたくなかっただろうとは思いますよ。
また、戦争開始継続の責任という観点からは、ルーズベルト大統領以下の米国政府の責任は大きいと思います。
けれど結果的に大失敗をしたことは動かないです。
戦争の大惨禍の責任が一切ないという趣旨の「免責」は、どう考えても不可能でしょう。 なんでそういう論理が成立するのかわかりません。
Ddogさんは歴史好きで教養がある方なので、昔の例を挙げましょう。
例えば後醍醐天皇の親政は、戦争後の公正な報奨の配分、そして土地争いに対する公正な裁判をもたらすことができなかったために、武士の支持を失い、失脚していますね。
また、お好きな小室直樹氏の「天皇の呪い」に書かれた「保元太記」はいかがでしょうか(私も小室氏の本は熟読してきました)。
天皇家が骨肉相食む政争の末に、大乱(アノミー)をもたらす様子が書かれているそうです。
今回の大失敗は、歴史上類を見ない巨大なものですよ。
これだけ大失敗をしたのだから、広い意味の政治文化的存在である天皇家を保全するためには、むしろしばらく安静にした方が安全と判断しています。
いま再び「象徴」を超えて政治の表舞台に立つことは、天皇家のおためにはならないだろうと思いますよ。
なんでこういうことを言うのかと言うと、今後再び日本の敗戦がめぐってくる可能性があるからです。 その具体的形態はまだ見通すことができませんが。
このとき、天皇家が表舞台に立っていると、今度こそは激しい攻撃の対象になりかねませんよ。 ロシアのニコライ一家のようなことになりかねません。 そうしたら本当に日本の伝統の断絶となりますね。
いま天皇家を政治の表舞台に引張だそうとしている日本新保守主義者の方々は、再び天皇家を免責の隠れ蓑にしようとしているのです。
これこそが不忠の輩ではないでしょうか? 天誅!
Ddogさんの批判がこちらにも向くことを願っています。