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(回答先: Re:日本教と天皇について 投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 7 月 01 日 17:41:19)
幕末の尊攘運動は、朝廷が攘夷に固執し、西南雄藩が求める政治的求心力に応えた結果と説明されます。尊攘から討幕への急激な転化などを、朝廷の方針転換とすれば説明しやすいので、これは広く認められています。
その尊攘運動を理論的に裏付けたのは、水戸学と言われています。水戸学が、明治のごく初期に、宗教政策(神仏分離など)にそれなりの影響を与えたことは(人的な面からも)明らかですが、尊攘運動との関係はよくわかりません。本当に思想的な影響があったのか、幕末の物価高騰などを通商条約と関連させて攘夷論を唱えただけなのか、検証する必要があります(同時に、尊攘と討幕に関する水戸徳川家の役割も)。
なお、小室などの論者は、天皇教に水戸学の残映を、神社神道に平田篤胤などの国学の影響を見ているらしい形跡があります。神社神道が、国学を思想的背景としたことは間違いありませんが、天皇教と神社神道の差異を過度に強調するのは疑問です(靖国神社はどちら?)。