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(回答先: Re:この内容で学校教育というのは無理がありそうですね 投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 6 月 24 日 21:23:52)
戦前の特定の時期、たとえば教育勅語が発布された時期、あるいは昭和期が「むき出しの資本主義」か否かは経済の問題ですが、教育勅語の文面は、ちょっと「近代」と言えないシロモノです。起草者はおそらく「近代」が見えていなかったのでしょう。天皇から下付された勅語(内容は前近代)を教育現場で棒読みさせるだけでも、「近代化」の役には立ったようです。
教育勅語の倫理項目は、近代資本主義を支える倫理ではなく、前近代の封建社会を支えた儒教倫理です。この儒教倫理を天皇の祖先の遺訓と称しているだけです(もちろんウソです)。(「近代にも通用する倫理」と申し上げたのは、家族倫理などが「近代社会」でも共有できる価値観を含んでいるという意味ですが、文面上は近代と無縁です。)
たとえば、トンデモ訳文で「職業に勤勉に」とされている「恭儉」は言動などを慎むことで、近代的な資本主義を支える職業倫理などと本来は無縁です。また、「進テ公益ヲ廣メ(すすんで公益をひろめ)」と書いているだけで、「貧困を放置するな」とは書いていません。
「戦前支配層」もいろいろあるでしょう。儒教倫理の権化もいるでしょうし、国体護持を求めて開戦した誠実な戦争犯罪人もいるでしょう(教育勅語の起草者は最初からバカにしていたようですが..)。