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たこ氏のような推測が流布されている背景。
http://www.asyura.com/0306/dispute11/msg/357.html
投稿者 Ddog 日時 2003 年 6 月 19 日 02:25:02:gb2b4T9TetGkU

(回答先: Ddog氏のような説明が流布されている背景 投稿者 たこ 日時 2003 年 6 月 18 日 10:23:54)

終戦後58年が経ち、当時のニューマを知らない者がいまさら、天皇の敗戦責任をここで議論して、はて何になる?政治的、法的には無罪である事は、今後一切動かしがたい事実として歴史に刻まれていくだけだ。(たこ氏あっしら氏も法的無罪は認めましたよね)
天皇の責任問題を未だに利用しようとする、韓国北朝鮮中国の主張に加担する反日思想の持ち主に主張すべきは主張しておこう。

たこさんや、如往さん、あっしらさんが、私が一切天皇の責任問題がないと主張することに違和感を持つのは道義的責任に絞られると思うので、道義的責任について議論したい。国債暴落の議論にも加わりたいが、まずこちらを優先します。

たこさんへの反論から。

たこ;天皇が政策決定に関わることがないという意味とすれば、真実でない(当時の通念にも反する)。実際には、「御下問」などの形式による天皇からの主体的な政策誘導の実例があるほか、枢密院や内大臣、元老、重臣などの公式・非公式の諮詢機関が多数あり、どれに諮詢(質問相談)するかも、天皇の意向が左右した。その結果、天皇との意見の対立は、政策の決定を不可能にし、当局者の辞任につながる。当然ながら、天皇と当局者が事前に意見調整することも多いと思われるが、天皇の意見は前段の理由で公表されることが少ない(注2)。なお、「上奏」は、完成した書面を奉呈し天皇の捺印を求める形式的な行為で、この段階で天皇が拒絶した例はない(らしい)。

Ddog:昭和天皇が即位した頃には、枢密院を構成した、元老、重臣と維新の重鎮は次々と逝ってしまった。大隈重信 元首相、元老筆頭山県有朋、黒木為禎大将…開戦直前明治の枢密院(明治維新の功臣で構成)は西園寺公望だけであった。(資料が見つかりませんが確かに公望公お一人のはず)諮詢機関が多数ありは、正確ではない。

たこ:「その結果、天皇との意見の対立は、政策の決定を不可能にし、当局者の辞任につながる。」

Ddog;事実誤認である。帝国憲法第十条「天皇ハ文武官ヲ任免ス」いわゆる「大権」であるが、明治二十二年の憲法発布から昭和二十一年まで、一度も無かった。
天皇の戦争責任を問う側が、大権を発動しなかたことが、戦争責任であるとしているので、天皇が政策決定に関わることがないと、推測されるたこ説は根拠が希薄である。

たこ:裕仁の「独白録」では、陸相と対立して張作霖暗殺の犯人(陸軍軍人)を処罰できない田中義一首相を叱責して辞職させたことを「反省」とするが、天皇が処罰の実現を求めるなら、陸軍に命じるべきで、首相を叱責したことは不可解。いずれにしても、この辞職理由は当時に公表されたものではない。

Ddog:児島襄「天皇」U文春文庫刊に詳しく経緯が記述してある。
昭和3年の河本大佐による張作霖暗殺計画は極秘に遂行されたはずだった。ところが関東軍の仕業と、国内新聞メディアより噂がたった。天皇は新聞メディアや侍従より噂を承知していた。天皇の耳に情報が伝わったことを知った、田中首相は天皇に上奏した。「遺憾ながら帝国軍人関係せる者もあるもののごとく、目下鋭意調査中なるをもって、若し事実なりせば法にてらして厳然たる処分を行うべく、詳細は調査終了次第、陸相より上奏させます」天皇は衝撃をうけた、噂が上奏という形で明確化した。この時天皇は、首相や陸軍が事件を闇に葬ると予想していなかった。田中首相が退出直後天皇は「張作霖がいかなる者(馬賊=盗賊出身者)であろうとも、現在は満州東北3省の支配者である、いかなることであろうとも陸軍を手を下して暗殺するのはよろしくない」と奈良武官長に言った。ところが、陸軍は河本大佐をかばい、田中首相もいかんともしがたかった。事件はうやむやになろうとした。再び田中首相は「調査したが、陸軍に犯人はおりません、警備の手落ちなので、警備担当者を処分する」と上奏をした。天皇は、「責任ヲ明確ニ取ルニアラザレバ許シ難キ」旨田中首相に述べ、首相は聖旨にそうと奉答した。ところが、白川陸相があまりに軽い処分を内奏すると、天皇は激怒した。しかし、大権を発動して田中首相を罷免したわけではない。議会で不信任案を可決されたわけでもなかった。天皇から辞めた方がいいのではないかと、諭されたわけでもなかった。田中義一首相は「天皇の信任を失った」と総辞職してしまった。以上が顛末だ。
ここで、天皇は、新聞を精読していた事実がわかる。新聞の影響は少なからず天皇の意思決定に影響を及ぼした。天皇は、軍部の独走に不快感を持った事実が分かる。直接政治に口を挟むことはなかったが、天皇の意志は、政治に少なからず影響を及ぼしたことがある。ただし、常に平和の実現を願っていたことは伺い知る事実である。

たこ:確固たる通念であった原則1を破って、裕仁の発言のごく一部のみ(後述するが、戦争に反対する言動が多い)、戦後になって宣伝され、そして、ポツダム宣言受諾の「御前会議」のみが原則2に反する例として宣伝されていることに注目したい(他にも例が多いと推測される)。

Ddog:戦争に反対する立場を採ったのは、宣伝でなく事実である。陸軍の暴走を許した田中内閣を叱責したことは、事実であるからだ。内閣が辞任したのは、田中内閣だけだ。天皇自身も、デモクラシーの観点からすると、反省すべきことと反省している。

たこ:なお、ポツダム宣言受諾文や「終戦詔書」は、内閣が一致して(不本意な閣僚も形式的には合意して)上奏していると思われるので、

Ddog:ポツダム宣言受諾の詳しいやり取りは省くが、児島襄「天皇」X文春文庫刊によれば、陸軍は最後まで、天皇制保持の確証がなければ、本土決戦を主張していた。
ポツダム宣言では、天皇および、日本国政府の国家統治権限は、GHQの制限の下(subuject to)に置かれる…最終的日本国の形態は、日本国民の自由に表明する意思に寄り決定すべきものとす、であった。
政府軍部は、国民の自由意思に、天皇をまかせてたまるかと論争になり、収拾がつかなくなってしまった。木戸内大臣が「自由意志問題」を天皇に報告すると、「それですこしもさしつかえないではないか」といわれ、略 更に「たとへ連合国が天皇の統治を認めてきても、人民が離反したのではしょうがない、人民の自由意志によって決めてもらって、少しも差し支えないと思う」と述べた。これが決定的となって。ポツダム宣言の受諾となった。

たこ:宣伝されている裕仁の政治的言動は、これが真実としても、戦争責任回避のフィルターを通じて選別されたものでしょう(注3)。現実の政策決定や人事の決定から判断すると、裕仁個人の意見あるいは感情レベルでも、これに反する事実が推測できます。なお、戦後において、内大臣など側近者の発言として伝えられている政治的言動も多くありますが、その選任に天皇自身が関与し、日常的に天皇に接していた側近者の発言は、天皇の意思を体していると推測されます(少なくとも、天皇の意思に反していた、あるいは天皇と対立していたという兆候はない)。

Ddog:事実を宣伝と推測されるなら、たこさんに代表される反天皇論者の根拠となる証拠証言の信憑性はいかなるほど、信憑性があるのかはなはだ疑問である。推測をもって責任を叱責するのは、はなはだ理不尽な意見である。

たこ;Ddog氏も書いておられますが、宣伝される言動からは、「洋行帰り」の合理的思考(西欧的価値観)を持った人物像が描かれています。これは、必ずしも戦争責任に直結する話ではないので、むしろこのような政治宣伝を行った者(幣原または吉田内閣の親英米派)の正体を露呈しているのではないかと推測しております。
Ddog:少々訂正します、洋行をしたのは事実ですが、昭和天皇の人格を形成するのにもっとも大きな影響を与えたのは、教育係乃木将軍であった、高潔な理想主義者で、その人格については、私が記述する必要はない。その乃木将軍がライフワークとして、昭和天皇を教育したのだから、昭和天皇がり人格者として成長しないわけがない。

たこ:旧憲法下で天皇が万能の独裁者であったという意味ではありません。天皇を上回る政治的権力を行使した者がいたとしても、これは、天皇の戦争関与と背馳するものではありません。天皇は、少なく評価しても、旧憲法下の権力機構を構成する有力な政治権力者のひとりで(「政治」の語義は最初の注を参照)、戦争の政策決定への積極的関与を疑えません。「ニューマ(空気)」に影響されたことで免責されるとの論は、オウムという特殊な集団で隔離されていたから殺人も免責との論と同じで、ちょっと無理ですね。

Ddog:「戦争の政策決定への積極的関与戦争の政策決定への積極的関与」を示す証言証拠なるものがいかなるものか?信憑性がある証拠の提出を求ム。
関与を疑うだけなら、責任を問う事に無理がある。また、天皇の意思決定と、オウムを比較するのは、不敬極まる。オウムの殺人と天皇の開戦関与疑惑(そんなもんはない)を同列に扱うたこ氏の論点は、とても無理があり脆弱なことを認めるようなものだ。

天皇の道義的責任問題と地方巡行について、論じたいが、明日も仕事なので、すまん、明日に持ち越し。

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