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あっしら天皇論文批評−1
http://www.asyura.com/0306/dispute11/msg/339.html
投稿者 Ddog 日時 2003 年 6 月 18 日 01:00:25:gb2b4T9TetGkU

(回答先: なぜ、昭和天皇の戦争責任はないか。 投稿者 Ddog 日時 2003 年 6 月 17 日 00:14:14)

Ddog まず順番に疑問点を書きます。自分の考えなく、ただ、あっしらさんを盲信している方にはまた批判されそうですね。最近の私の投稿に対する反論は、あっしら論文ハ神聖ニシテ侵サズ的な発想で書かれているので、あっしらさんの意見は意見として承っているが、ここもとのいきさつで、批評することになった。

あっしら、( <http://www.asyura.com/2002/dispute3/msg/373.html> )で書いたように、神聖不可侵とされた戦前の天皇も、国家統合や統治行為の権威を支える象徴的なものものだと考えている。
Ddog:同感
あっしら:● 天皇制の存続が「敗戦責任」問題に蓋をした

Ddog:もし、昭和天皇が、終戦後「ごめんなさい」と国民に向かい陳謝して、敗戦責任はすべて私の責任ですと認めたらどうだったでしょうか?
認めた瞬間に、最後の秩序が崩壊し、それこそ、天皇の為と戦場に散っていった、英霊や米軍の無差別爆撃による大量虐殺された国民は犬死にであったことになってしまう。昭和天皇のお言葉の端々に戦争責任に対する道義的責任を感じていることは、火をみるより明らかであるが、あえて自らの道義的責任を言い出さなかったと思う。非常に懸命な選択であったろう。
敗戦責任を認めたら、全てが破壊された日本は混乱を極め、更なる悲劇を齎し、復興の芽をつんでしまったに違いない。

あっしら:戦前の支配層の多くは、そのまま支配層として戦後への関門をくぐり抜けたのである。

Ddog:財閥は解体され、農地改革で、戦前大地主であった、地方富裕層は大打撃を受けた、地方地主層は簡易郵便局に利権を求めたケースも多い。何よりも、財産税の衝撃派は決定的であった。多くの宮家はこの時にいっきに没落してしまったのである。http://members.tripod.co.jp/j_coffee/tsure28.html 1947年(昭和21年)11月、戦後の財政の行き詰まりを打開するため、GHQの指導に基づき、政府は、「財産税法」を制定して、財産税が徴収されることとなります。
財産税は、10万円以上(今の価値に直すと約5000万円以上)の財産を保有する個人に課せられ、税率は次のとおりでした。
財産税の税率
財産額 税率
10万円を超える金額 5%
11万円を超える金額 30%
12万円を超える金額 35%
13万円を超える金額 40%
15万円を超える金額 45%
17万円を超える金額 50%
20万円を超える金額 55%
30万円を超える金額 60%
50万円を超える金額 65%
100万円を超える金額 70%
150万円を超える金額 75%
300万円を超える金額 80%
500万円を超える金額 85%
1500万円を超える金額 90%

すなわち、膨大な資産を持っていた華族達は、全財産の90%近くを税金として支払う必要がありました。戦後の混乱期とはいえ、個人財産の約9割を取上げる累進課税は、過酷だと思います。
現金で支払うか、物納するか、利息を払って延納するか?
広大な屋敷、別荘、土地、先祖伝来の絵画、掛け軸などの骨董品を直ぐに換金することは出来ません。
多くのケースで、財産が物納されました。物納された骨董品の買い手は、日本国内には、いません。国宝級の美術品が、海外に流出していきました。
このとき延納を選び土地を温存し、ドッジデフレ時代の資金繰りを凌いだ華族は、土地価格の高騰で大金持ちとして、生き残れたそうです。
1948年春に発表された財産税の納税番付のトップは、天皇家です。
37億4300万円を納め、残りの財産は、国有財産になりました。
秩父宮、高松宮、三笠宮を除く、11家51人の皇族が財産税を支払った上に皇籍を離脱します。彼らに対しては、わずかの一時金が、支払われますが、直ぐに底をつきます。
ある内親王は、鶏を飼い、卵の生産・販売をしたり、プラステック加工の内職をして、元軍人で失業中の夫を助けたそうです。
皇族でさえ、この状況です。多くの華族が、この瞬間に致命的な打撃を受けて、没落し、路頭に迷います。
1950年1月、絶世の美女といわれた伯爵令嬢・堀田英子さんが、戦後の成金・小佐野賢治さん(国際興業社主)と結婚します。結納金は、なんと400万円。財産税がなかったら、二人は結ばれなかったと思います。
以上Jcoffee

Ddog :あっしらさんの「戦前の支配層の多くは、そのまま支配層として戦後への関門をくぐり抜けた」この点はあきらかに違います。

あっしら:戦後の天皇は、国政への関与を憲法で禁じられたが、国家統合の象徴であることは変わっていない。万世一系であり神聖不可侵という説明ではなく、国民の総意という仮構を基礎としたものになったが、どちらも根拠が危ういものであることに変わりはない。

Ddog:確かに、あっしらさんが言わんとする、国民の総意とは、危ういものです。総意を得るため、天皇家は、我々の原罪を一身に背負い、日本の伝統および精神的支柱となるべく、誠意ある善人を演じなければならない宿命にある。日常の伝統行事作法を堅持した生活に加え、日々刑務所以上に過酷な万人監視の生活を強いられております。ありがたいことで、申し訳ない。不敬な言い方だが、世界遺産登録に十分値するのではないか? しかし、あっしらさんの、「国民の総意という仮構」は、それこそ仮構だろう。なぜなら、憲法に天皇の地位は規定されている。これ以上磐石なものはない。

あっしら:「政治的支配層が天皇を利用していた時代」から、「政治的支配層までが天皇を崇拝する時代」へと変わっていった。これは、公教育とメディアの見事な成果である。

Ddog:冗談じゃない、ソビエト崩壊まで、進歩的文化人なる、反天皇主義者の言説は、日本の大メディアを席捲していたではないか?インテリほど反権力を美徳とし、それを自己主張するがゆえ、今日のねじれた日本の言論界が存在する。小室直樹や渡辺昇一等が登場するまでは、せいぜい三島由紀夫ほどしか、保守層は手薄であった。だいたい、天皇や、軍隊を批判するインテリは、国賊宮沢喜一を筆頭に、どれだけ日本に災いを齎した事か。グローバルアイより抜粋http://homepage3.nifty.com/globaleye/starthp/subpage01.html "一億総懺悔"の戦後、高等教育をうけた者で「東京裁判史観」「マルクス経済学」「平和憲法論」の呪縛を免れたものは少ない。その洗脳をうけた政治家志望者の多くは共産党や当時の社会党へ走った。自民党にはいったインテリは高級官僚ぐらいなものだったが、かれらはもともと保守主義者ではなかった。支持母体や選挙基盤が自民党系だっただけである。
ろくな勉強もせずに金バッジをつけた自民党の利益代表議員や族議員のなかにも、とつぜん平和主義や自虐史観にめざめる者もいる。タカ派の議員がとつぜん北朝鮮派になったかと思えば、保守派がテレビにでるや構造改革派に鞍替えするといった調子である。それまで不勉強だったため、左翼理論のレトリックに簡単に参ってしまうのである。

Ddog:私みたいに、公然と天皇システム(=1000年前よりずっと象徴天皇であったこと。)の長所を主張するだけで、アホな人間は、天皇崇拝者=ファシストとパブロフの犬のように、私の意見に挑戦してくる。公教育でも日教組の問題で、成功どころか日の丸掲示問題や、国歌斉唱で、教育機関では、アメリカや韓国のような見事な愛国心教育は皆無だ。あっしらさんの言う「公教育とメディアの見事な成果」などないに等しい。
ワイドショーの愛子様特集は・・・・これは確かに・・・・。この部分は「メディアの見事な成果?」

あっしら:選挙で政治的支配層が多数派をとるための世論形成も、戦前と同じ手法が通用するということである。

Ddog:私と認識が違う。小泉内閣に関しては、あっしらさんの意見と同じであるが、私の主観では、戦後大手メディアは、野党を擁護する情報操作ばかりが印象に残ります。

あっしら:日本の政治的支配層は、天皇に代わって米国支配層を権威的支えにするようになった。(政治的支配層までが天皇を崇拝する時代の精神的残滓がこの以降に貢献したと思われる。心ある人は、政治的支配層から身を引いたであろう) 米国支配層は、天皇とは違って、権威だけではなく政策そのものに強く関与する。しかし、建前は独立国であり、国民に愛国主義を求めている政治的支配層は、自分たちが米国の差配で動く存在であることを知悉されるわけにはいかない。政治的支配層がそのプロテクターとして利用したのが天皇制である。自らを天皇主義者とし、国民に天皇への畏敬意識を醸成することで、独立国の支配者と被支配者の関係性を作り上げてきた。左翼と呼ばれる政治勢力は天皇制を否定的に見る傾向が強いので、国民の天皇への畏敬の念が強まれば強まるほどその勢力の伸張を防止することができる。そのために「開かれた皇室」と称して、皇室をアイドル(芸能人)と同じような存在として国民の前にさらしている。 そして、自分たちのプロテクターである天皇への畏敬の意識が薄れることを防ぐために、いわゆる右翼と呼ばれる政治勢力が、反天皇的言説を振りまく人々を恫喝することを"放置"してきた。(天皇問題と部落問題がともにタブーになっていることが象徴的である)自称天皇主義者である(政治的)支配層は、国民多数が天皇への畏敬意識を持ち続ける限り、売国奴であることを見抜かれることなく安泰でいられる。(天皇主義者だから、愛国者であるという何の根拠も脈絡もない"論証"がまかるとおることになる)言葉だけの天皇主義と愛国心が、売国奴の逃げ場になっているのである。

Ddog:この部分、前回あっしらさんの投稿を読んだとき考えさえられる部分で、この部分で、あえて批判投稿をしなかった理由でもあった。今回は、あっしら論文をどう考えるかとのリクエストに応じ、素直な論文批判をさせていただいているので、ご容赦願いたい。

あっしら:天皇をシャッポを戴いていれば政治的支配がスムーズにできるという告白以外のなにものでもない。

Ddog:天皇システムの要諦はこれであると考える、これゆえに、天皇システムは優れているのだと、考える理由なのです。あっしらさんは、これを虚構と考え、許されざる行為とする。ひょっとしたら真の天皇崇拝者でおられ、私が、偽の天皇崇拝者なのかもしれない。私の天皇システムの秀でていると思う点は、第100代後小松天皇あたりで、完全に象徴天皇となった。その後、国家元首と最高権力者は分離することに成功?した。このことにより、政権交代が発生しても、天皇制が存続すれば、日本は連綿と続き蓄積した伝統を断絶することなく、文化を高めつづけることに成功したのではないか。今日、中国韓国などの伝統が断絶した国と、伝統が続いた日本ではどちらが優れているか、など比べるべきことでもないかもしれないが、私は日本文化に心酔している。単に文化の問題を言っているのではない、権力と名誉の分離で、100年単位の政権交代が他国の歴史と比べ、平和で容易行われたことを挙げたい。このおかげで、日本はずっと日本でいられたのである。小室先生の慧眼で、天皇制はキリスト教と同じであると喝破されたのである。未来永劫現政治体制が続くことはないだろう。そして、次の政権交代が可能とするためにも、天皇制は護持しなくてはならない。

現在の自民党と官僚による政権は、崩壊させなくてはならない。

バブル経済とその崩壊、日米構造協議からグローバリゼーションと金融経済でアメリカにしてやられた。外交では中国・韓国・北朝鮮に土下座外交。国内ではむちゃくちゃな経済政策。もう少し地獄を見れば、いずれこの国は、大変革が訪れるのは歴史の流れからするると有り得る。
GHQが作った占領軍憲法を日本が後生大事にしていることじたい異様だ。現憲法はGHQが発布した「対日命令書」といわゆる東京裁判史観を土台にしている。憲法を改正するということはただ単に憲法の文面を書き直すことではない。その土台になっている価値観や歴史評価、思想体系を根本から見直すことである。暴力革命が起きないであろうから、憲法改正によって日本は真のデモクラシー国家として変容するしかない。その際、拠り所となるのは、天皇制だと思う。

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