現在地 HOME > 掲示板 > 議論11 > 263.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 奥野東大教授の非論理的発言批判について 投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 6 月 14 日 19:27:04)
奥野教授の処方箋とその結末を思考実験する
書き漏らしがありました。 すいません。
奥野教授は、税制調査会の箔付けに引っ張り出されたものと思われます。
前記思考実験には処方箋は書かれてないみたいですが、要するに財政支出削減および増税の正当化のために引っ張り出されたものでしょう。
別にそのことを批判したりはしません。
現時点で、他の政策を固定したままで財政再建路線をとるとどうなるかを、思考実験してみるべきだよと言いたいのです。
税制調査会は思考実験を許さないでしょうね。
私が代りにやってみましょう。
財政支出削減によって、民間に回る金銭は減少します。
ここで注目すべきことは、今回の支出削減が主として社会的弱者を直撃しそうだという想定ができることです。 おそらく建設労働者、および地方在住者の懐を直撃するでしょうね。
別に倫理的問題を述べているわけではありません。 彼らは収入に対する支出の比率が高い層であることが重要です。 しかも、周りで没落者を多数見聞することになります。 これは貨幣回転速度を低下させ、デフレーションを深化させます(貨幣回転速度は物価に比例します)。
増税については言うまでもありません。 現在進行中の増税はほとんど大衆課税、人頭税です。 上の同じ理屈から、貨幣回転速度の低下をもたらします。
民間人による貨幣回転速度の選択! これこそが経済の要諦です。
これを嘗めた政策は恐ろしいしっぺ返しをうけることでしょう。
この結果、
(1) 増税にもかかわらず税収は増えません。 税収弾性率が低下します。
(2) 増税、支出削減にもかかわらず、国債増発量は減りません。
(3) デフレーションの深化により、民間企業、民間人の資本調達は一層困難となります。
(4) デフレーションの深化により、国債の実質利子率は一層上昇し、価格も上昇します。 国家の資金調達は一層容易となります。
(5) この結果、資金循環の歪みは一層大きくなります。
(6) 国内供給力の削減が続きます。
(7) 国債暴落時の混乱が増大します。
悲惨ですわね。