現在地 HOME > 掲示板 > Ψ空耳の丘Ψ27 > 723.html ★阿修羅♪ |
|
http://www.komei.or.jp/news/2003/07/12_05.htm
自宅外での“禁酒指令”をめぐる日本共産党の迷走が止まらず、今や酩酊状態に入っている。
ことの発端は、同党の志位和夫委員長が2日の記者会見で、筆坂秀世参院議員の辞職を踏まえたセクハラ防止策として、国会議員や党本部職員の自宅外での飲酒を禁じた内部規定を徹底すると述べたこと。
セクハラの原因を飲酒に結び付けるという短絡的な発想に加え、仕事帰りのちょっと一杯やデートでの飲酒も許可が必要との非人間的な監視主義に対して、「まるで子ども扱い」「非常識」などと批判が集中。このため同氏は4日の記者会見で、自宅外での禁酒について「内部規定というよりも自主的申し合わせ」として発言を撤回した。また、市田忠義書記局長は「自主的申し合わせだから内部文書はない」と文書の存在を否定した。
しかし、8日付の産経新聞が、外部での飲酒禁止を明記した1970年作成の内部文書の存在を暴露。これに対して10日付の「しんぶん赤旗」は、「本部勤務の党員で構成する党細胞(当時の基礎組織の名称、現在の党支部)が、自主的に決めたものです。“就業規則”的な文書ではありません」との同党中央委員会広報部の見解を掲載。文書の存在を認めたものの、あくまでも自主的申し合わせであることを強調した。
ところが同日付の朝日新聞で、90年に共産党を離党したジャーナリストの有田芳生氏が、「本部内はもちろん、外部での飲酒は規律違反。『自主的申し合わせ』というのはウソだ」「『…必要時は書記局の承認』。82年6月12日に、常任幹部会報告として自分のノートに記してある」と証言。さらに、76年9月22日付の「赤旗」に掲載された、当時の同紙編集局長・韮沢忠雄氏による論文によって、共産党の釈明がデタラメだったことが判明した。
「なぜ本部勤務員は外での飲酒を慎まなければならないか」と題した論文の中で韮沢氏は、(1)飲み屋で話すことがスパイに筒抜けになる(2)スパイ工作の入り口になる(3)重要書類の紛失や盗難の事例がある(4)退廃的生活や不倫なども酒が入り口になる事例がある。まじめな恋愛なら酒はいらないはず――などの理由を列挙した上で、外での無届け飲酒禁止について、「どうしてもこの規律を守らなければならない」と“規律厳守”を求めている。
この韮沢論文には、「…わが党の純潔性をいささかも曇らせることはできません」「…文化的道徳的退廃とたたかって健康で豊かな日本の文化・道徳の建設をめざす」といった言葉があるが、そもそも共産党は、めざす社会主義社会において、「すべての人びとが共産主義の道徳を身につけ」(日本共産党中央委員会出版部発行「共産主義読本」)ることを目標としているのだ。“外での飲酒禁止令”“まじめな恋愛なら酒はいらないはず”といった内部規律の根っこにあるのは、厳とした「共産主義の道徳」なるもので、例えばそれは、職業選択に関していえば、「やたらに…職場をかわりたがる人は、社会主義の見地からするとおくれた人」と決め付けられ、「このような人をほったらかしにせず…社会主義的に目ざめた勤労者に改造します」(「共産主義読本」)と、同党のいう「人間改造」方針の対象にされてしまうのだ。このように、飲酒の自由だけでなく、職業選択の自由なども保障されない、がんじがらめの規制社会を、共産党はめざしているのである。
“禁止指令”をめぐる今回の迷走は、こうした共産党の本音を隠そうとウソにウソを重ねた結果、収拾がつかなくなったものといえよう。
マスコミも「党内には次の衆院選で『惨敗しかねない』との声も出始めている」(10日付 朝日新聞)、「党勢回復に向けた無党派層との連携の足かせにもなりかねない」(11日付 毎日新聞)と指摘。次期衆院選にも大きな影響が出そうだ。