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(回答先: イラク法案可決/疑問は十分解明されていない 山陰中央新報 投稿者 力なき市民 日時 2003 年 7 月 04 日 18:16:39)
イラク法案可決/無修正のままでいいのか
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衆院イラク復興支援特別委員会は三日、自衛隊をイラクに派遣するイラク復興支援特別措置法案を、政府案のまま与党三党の賛成で可決した。同時に提案されていたテロ対策特別措置法改正案は、野党が一括処理に強く反対したため、先送りされた。
これによりイラク特措法案は衆院本会議の可決を経て、来週から参院の審議に入るが、今国会で成立する公算が大きい。私たちは民主党の修正案の方がより現実的であると判断している。疑問点の多い政府案に大きな危惧を抱く。
イラク特措法案が成立すれば、政府は活動内容、実施区域の範囲を規定した基本計画を策定し、今秋にもイラクに自衛隊を派遣することになる。想定されている派遣部隊は、陸海空自衛隊合わせて千人にも上る大規模なものである。
派遣時の現地の治安情勢がどうなっているのか、予断を許さないが、少なくとも現状は極めて悪い。これまで自衛隊が派遣された、どの地域よりも危険で、今も米英軍を標的にした襲撃が後を絶たない。
自衛隊の任務は、治安維持に当たる米英軍に医療、輸送、補給などで支援することだから、必然的に行動を共にする事が多くなる。となれば不測の事態も起こり得る。最悪の場合は、双方に犠牲者が出ることも考えられるだろう。
その覚悟は政府にあるのか。それだけの危険を冒し、なおかつ憲法上の疑問もあいまいにしたままで、それでも米英軍に対する支援は本当に必要なのか。
衆院で出たイラク特措法案のさまざまな疑問は、まだ一つも解明されていない。参院では十分に審議を尽くすべきである。
政府案には、元々与党内にも異論があった。野党の民主党内も意見が分かれているという。そうであれば、参院では与野党対決という形でなく、それぞれに意見を出し合い、より現実的なイラク支援の方法を探るべきである。
国際社会の一員として、イラクの復興支援にわが国がかかわる必要性は、言うまでもない。しかし、国際協力の方法はいろいろある。現に政府は三日、イラク復興支援の一環として、現行法で航空自衛隊のC130輸送機二機を派遣し、イタリアから隣接国のヨルダンに医薬品などの救援物資を輸送することなどを決めている。これも立派な一つの支援策である。
イラク特措法案を与野党の対決法案にしてしまっては、不毛の議論が続くだけだ。本当に必要とされる支援策を、再考する時間はまだ、十分にある。
http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/030704ja20000.html