現在地 HOME > 掲示板
> Ψ空耳の丘Ψ２７ > 589.html
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
> Ψ空耳の丘Ψ２７ > 589.html
★阿修羅♪
|
|
(回答先: イラク法案可決／無修正のままでいいのか 神戸新聞 投稿者 力なき市民 日時 2003 年 7 月 04 日 18:19:44)
イラク法案衆院通過へ 疑問を残したままだ
'03/7/4
自衛隊をイラクに派遣するイラク復興支援特別措置法案がきのう、衆院特別委員会で与党三党の賛成多数で可決された。きょう衆院を通過して参院に送られ、今国会中に成立する見通しである。イラク特措法は小泉純一郎首相が「目に見える協力」を求める対米配慮から、早期の成立を目指した法案という性格が透けて見える。参院で徹底的な審議が必要である。
自衛隊の海外派遣はこのところ拡大の一途をたどっている。カンボジアなどへの派遣は、停戦を受けた国連平和維持活動（ＰＫＯ）への協力で、国際社会から歓迎された。テロ対策特別措置法による派遣も、国際社会からおおむね支持を得た。しかし、イラク戦争は国際世論が大きく割れた中での武力行使だった。イラク特措法案は、占領下にある外国への初の自衛隊派遣を目的にしている。将来、なし崩し的な自衛隊派遣につながりかねないだけに、拙速は慎みたい。
イラク特措法案は、四年の時限立法で（１）被災民らに生活物資の配布などを行う「人道復興支援活動」（２）治安維持に当たる米軍などを支援する「安全確保支援活動」―が二本柱。自衛隊の活動範囲は「非戦闘地域」に限定し、武器や弾薬は提供できないが、輸送はできるとしている。
特措法案の論議で焦点になったのは、自衛隊を派遣する根拠の正当性と、安全性の問題である。「どこで」「何を」「なぜ」という自衛隊の支援活動に対する基本的な疑問に、政府側は十分答えていない。米軍が武力行使の「大義」に掲げた大量破壊兵器についても、いまだ見つかっていない。小泉首相が米国のイラク攻撃をいち早く支持した理由もその大義だったはずである。
非戦闘地域と戦闘地域の区別について、小泉首相は国会答弁で「非戦闘地域は危険な戦闘地域でないから安全だ」と言い切った。だが、米軍などに対する襲撃事件が続発し、米軍でさえ「イラク全土が戦闘地域」との認識だ。防衛庁の守屋武昌防衛局長も「大変治安が悪くなっている。組織的とみられるような活動もある」と認めている。
武器・弾薬の輸送が憲法で禁じる武力行使と一体化しないかどうか。武器使用基準の緩和が見送られた中で、非戦闘地域という理由から自衛隊員が危険にさらされることはないのか。これまでの審議では説得力のある回答が示されていない。
与党三党は当初、イラク特措法案とテロ対策改正案について、一括処理を目指していた。結局は、与党がイラク法案を最優先し、テロ対策改正案の採決を先送りすることで、民主党などが衆院特別委での採決に応じた。テロ対策改正案は秋の臨時国会へ継続審議となる公算が大きく、火種が先送りされた形である。
イラク特措法案の衆院通過をめぐる攻防は、次期衆院選をにらんだ各党の思惑ばかりが目立った。首相は法案処理をめぐって衆院解散をちらつかせて野党をけん制する場面もあった。国連主導でない戦闘状態にある地域への自衛隊の海外派遣である。日本の安全保障政策の根幹にかかわる問題を、政局絡みに矮（わい）小化してはならない。
http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh03070401.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。