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イラク戦争の戦闘終結を宣言、ブッシュ米大統領
ブッシュ米大統領は、米東部時間1日午後9時(日本時間2日午前10時)、ペルシャ湾から米サンディエゴ沖の太平洋上に戻ってきた空母エイブラハム・リンカーンの艦上で演説し、「イラクにおける主要な戦闘作戦は終了した」と述べ、イラク戦争の戦闘終結を宣言した。大量破壊兵器開発疑惑を理由にフセイン政権の打倒に踏み切った軍事作戦は3月19日(米東部時間)の開戦以来約6週間で事実上終了し、イラク復興に向けた新たな段階に入る。
戦闘終結は、4月29日に現地で指揮にあたるフランクス米中央軍司令官が大統領に報告した内容に基づくもので、イラク全土で敵対行為がほぼなくなったことを示している。フライシャー米大統領報道官は今回の「宣言」について、今後も米兵らに対する散発的な攻撃が発生する可能性などを指摘し、「戦争の終結を法的に意味するものではない」としている。ただ、米メディアには、戦争終結を先延ばしにしたのは、終結すれば捕虜の釈放や送還を求めたジュネーブ条約上の義務が米英軍側に発生するためとの見方も出ている。
現役大統領として初めて航行中の空母の艦上に立った大統領は、「イラクの戦闘で、米国と連合軍は勝利を収めた」「圧制者は倒れ、イラクは自由になった」と述べ、フセイン政権の打倒でイラク国民を「解放」し、同政権の大量破壊兵器開発を阻止した軍事作戦の成果を強調した。
米政府は、「大量破壊兵器の除去」を理由に武力行使に踏み切ったが同兵器は1日現在、発見されていない。開戦後はフセイン政権の独裁、人権弾圧に焦点を当て「政権打倒」を作戦の最大の目的とした。
ブッシュ氏は、「イラクにはなすべき難しい仕事がある」と述べ、戦闘終了後も引き続き「関与」する姿勢を強調。当面の課題として、治安維持の全土への拡大や旧フセイン政権指導部の拘束、生物・化学兵器の捜索などの任務を挙げた。
国防総省主体の復興人道支援室(ORHA)によるイラク復興の取り組みについては、「独裁者が自分のために宮殿を建てるかわりに、病院や学校を造り、イラクの再建を助ける」と人道支援への努力を強調した。
また、時間をかけて民主化を支援する考えを改めて確認。「イラク人によるイラク人のための政府」の設立を支持する考えを示した。「我々の連合軍は、任務を終えるまでとどまるだろう」と語り、一定の民主化を達成するまで駐留を続ける考えを示した。
今回のイラク戦争を、「テロとの戦い」の一環に位置づけてきたブッシュ大統領は、「イラクが解放されたことは、テロとの戦いにおいて極めて重要な進展だ。アルカイダの関連組織を除去し、テロ支援の資金源を断った」と指摘。「テロ組織がイラクの政権から大量破壊兵器を得ることはない。政権自体がなくなったからだ」と述べ、テロ対策の観点からも政権打倒を正当化した。
最後に大統領は、民主化戦略とテロ対策との関係に触れ、「我々はアフガニスタン、イラク、パレスチナの自由に責任を負う。自由が進展することはテロを抑える最も確実な戦略だ。自由が確立されれば、憎しみは希望へと変わる」と述べ、テロ対策の観点からも、中東、イスラム地域の民主化促進を進める考えを強調した。
(05/02 11:06)
http://www.asahi.com/international/update/0502/006.html