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イラクのフセイン政権崩壊により、「これでイラク戦争」は終わったという認識がマスメディアにより醸成されたことと思います。
しかし今朝のNHKBS1ではバグダッドの「残り40パーセント(50だったかな)」の部分では、これまで侵略軍により「自由化された略奪にまみれる解放地区」には見られない別の世界がレポートされました。
瞬間見ただけでしたので、どこの局かは記憶になく、多分アラブ系かな、とうろ覚えしているところです。ご覧になったかたがいらっしゃったら教えてください。
レポーターは、バグダッドの解放されていない地域が義勇兵なのか民兵なのかはわからないとしながらも、カラシニコフをかついで治安維持のためのパトロールに携わる、あどけない童顔の少年の姿を映して居ました。町の様子も落ち着きがあり、これがゲリラ戦を待つ町の様子かと驚きました。
大半のマスメディアが伝える自由を歓喜する略奪者の町に対して、一方こちらはこれから始まる侵略者を待ち受ける勢力です。フセイン正規軍はすでに見られなくなったとのこれまでの報道からすれば明らかに義勇兵だと思います。インタビューはなかったが、彼らの瞳は澄んでいて、表情も落ち着いていました。
また、略奪にふける人々に対してシーア派は「ファトア」を公布して略奪を禁止していました。「略奪したものは君たちのものではない。フセイン政権の個人のものでもない。これは国家の財産である。すみやかに国家に返還せよ」というないようでした。
このファトアを受けて、大勢の市民が略奪品の返還に応じ、場所は不明ですが政府施設の前庭あたりに略奪品の山ができあがっている様子が放映されました。
すでに侵略者では手に終えない状態になっていますが、これに従うのではなく、宗教者の布令には従う民衆の意図が見てとれます。
戦車と検問に囲まれた檻の中の自由は圧制でしかありません。人口500万人(今ははるかに減少しているでしょう)の人々が居住していたバグダッドで、たかだか一部を制圧したからと言って「勝利宣言」が出せない事情がここにあります。夜はゲリラ、昼は米軍という二重支配状態支配が当面続くのでしょう。
多くの家族や史跡友人を殺された人々にとってどちらを支持するかはこれで読めます。
アルジャジーラが撤退した以上、邪米軍にとって邪魔者はなくなったわけで、バグダッドの「ゲリラ掃討作戦」はこれからが凄惨のきわみと思われます。
今後とも殺戮を許さない気持ちで注視してゆきたいと思います。