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http://www.asahi.com/international/update/0327/027.html
米政府内で、イラク戦争が当初の見通しより長期化するとの見方が強まってきた。大規模空爆を交えた米英軍の「衝撃と恐怖」戦略でフセイン政権は短期間で崩壊すると踏んでいたが、イラク側は予想以上に強い抵抗を続けているためだ。27日付のワシントン・ポスト紙は、国防総省高官の話として、戦争終結には数カ月かかる可能性があると報じた。
同紙によると、クウェートやイラク国内には今後、かなり大規模な兵力の増派が必要だと複数の国防総省高官が語っている。イラク側の反撃に加え、今後さらに過酷になる気象条件や、延びきった補給線などが作戦見直しの要因だ。
同省にとって期待外れの筆頭は「衝撃と恐怖」戦略の「不振」だ。空爆に慣れたイラク軍には効果が薄かった。イラク側の投降者はこれまで計約4千人。数万人との見通しを大きく下回る。
米英軍は、兵力の効率運用を掲げるラムズフェルド国防長官の方針もあって、湾岸戦争時の半分に近い約30万人で開戦に踏み切った。しかし、トルコが米軍駐留を拒否したことで作戦は変更。パラシュート部隊による北部展開が本格化したのは26日。トルコ経由での北部入りを予定していた陸軍第4師団は26日になって南側に回ることになり、投入が遅れた。
私服姿でゲリラ攻撃を仕掛ける民兵組織「サダム殉教者軍団」にもてこずっている。クウェートが主戦場だった前回と違い、広大なイラク国内を横断して首都を攻めるには、長大な補給線が必要だ。その補給線を側面から攻撃される例が相次いでいる。中部の都市クートに迫った海兵隊は補給線沿いにイラク側との小規模な戦闘となり、前線の部隊が燃料不足に陥ったという。
視界数メートルの厳しい砂嵐も進撃の速度を鈍らせている。米軍はカリフォルニアやネバダの砂漠で演習を重ねたが、イラクでも十数年来という規模の砂嵐は風速80メートルにも達する。中央軍も「天候の影響は無視できない」(レナート少将)と認めた。
陸軍の精鋭部隊、第101空挺(くうてい)師団はバグダッド近郊に達したものの、数百機のヘリコプターが飛び立てず、得意の空からの強襲に踏み切れない。ペルシャ湾上に展開する空母キティホークも視界不良で一時、離着陸を見合わせた。今後、戦争が長期化すれば、厳しさを増す天候が一層の難敵になる。
(03/27 23:03)