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(回答先: 米政府内にイラク戦長期化説浮上 高官「数カ月」発言 asahi.com 投稿者 マルハナバチ 日時 2003 年 3 月 27 日 23:17:14)
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20030322/eve_____sya_____010.shtml
米国のイラク開戦のタイミングに影響したとされる中東特有の「砂嵐(ハムシーン)」。春から特に吹き荒れ、視界が十メートルを切ることもあるという。米軍の「もう一つの敵」といわれ、戦況を左右する可能性もあるイラクの砂嵐とは、一体どんな気象現象なのか−。
気象庁によると、イラクの気象については情報が非常に少なく「砂嵐に関しても詳しいことは分からない」(気候情報課)。文献などを基に「砂嵐は春だけでなく夏も多い。北からの寒気流入、低気圧に伴う南風など季節によっていろいろな要因で起きるようだ」と説明する。
砂は周辺のシリア砂漠やネフド砂漠などから飛んでくるとみられる。日本でも春先以降、中国大陸のゴビ砂漠やタクラマカン砂漠、黄土高原から「黄砂」が飛来するが「黄砂は飛んでくるだけで嵐と違う」(同課)。
畠山久尚・元気象庁長官が監修した文献「アジアの気候」によると、中東の砂嵐は年中起こるが春に著しく多い。ハムシーンはアラビア語の「五十」で、砂漠の熱風が春分から約五十日間、吹くため名付けられた。
低気圧に伴う暖気流入で砂が巻き上がり、気温五〇度に達することも。空は黄色に濁り、風がやんでも砂が滞空して「砂の霧」になるという。
特にイラクでは、冬も低気圧接近に伴う南東風で「地面が乾いている時は砂嵐になる」。低気圧通過後は、強い北西風が砂ぼこりを吹き上げるという。春の砂嵐が過ぎても、五月から十月は快晴が続いて「北西風の砂嵐を伴った乾熱風が吹く」。四季のうち秋以外は全部「砂嵐」がある。天気が短時間で変わるのも特徴という。
砂嵐では視界が極端に悪化するため、地上部隊の急展開や軍用ヘリなどの有視界飛行が困難になる。さらに、戦闘機や戦車などのエンジンが砂を吸い込むトラブルの可能性が指摘され、湾岸戦争時も多国籍軍のもう一つの敵といわれた。
一九八〇年四月の在イラン米大使館人質救出作戦も、米軍ヘリが砂嵐に巻き込まれたため失敗したとされる。