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(回答先: あっしらさんは 投稿者 力なき市民 日時 2003 年 3 月 30 日 15:16:27)
力なき市民さん、こんばんわ。
ロックさんの呼びかけまで受けましたが、「イラク侵略戦争」が気にかかっていたり、日曜日は家族の語らいや家事を優先させているためレスが遅くなりました。
私もあなたと同じように力がなくゴミのような個人だと思っています。
書き込みをほとんどお読みいただいているようですが、書き込みをすることで現実が目に見えるかたちで変わるとも思っていません。
それは、阿修羅サイトという限定的なメディアだから広がりがないからというわけではありません。
TVを含む主要メディアで同じことを伝えても、膨大な“打ち消し”が発信されてそれほどの効果はないだろうなと思っています。
地図を持っている人や上空から見ている人は、あのまま走ればあと10Kmで崖から落ちるという状況でも、地図を持たずに、すばらしい舗装道路と美しい景色に酔いしれて運転をしている人のなかには、そのまま崖に突っ込んでしまう人もいるでしょう。
現在の日本や世界(とくに先進国)は、現在謳われている価値観や経済理論を現実化すれば、すばらしい舗装道路と美しい景色は永遠に続くという“嘘”を吹き込まれ、そうなのかもしれないと信じている人が多数派を占めているようです。
政府関係者や主要メディアで政策や経済理論を唱えている人たちよりは、現在の経済社会を律している論理が見えているという思いを持っています。
ノーベル経済学賞を貰っている外国人たちよりもずっと経済論理を理解できているという自負もあります(笑)
しかし、人は本来的に保守的な生き物ですから、現在がすばらしい舗装道路と美しい景色である限り、それが極端に細くなり大多数の人が走っている道はまもなく途切れて崖に突っ込むぞ!と説明しても、道路とは違って実際に見えるわけではない未来の話ですからなかなか受け入れられないと思っています。
「構造改革」・「グローバリズム」などが圧倒的多数の人々の生活向上にとってなんら良くないものであっても、それをすばらしい未来を約束するものであるかのように信じている人たちが多数派という現実もあります。
これは、多くの人が愚かというわけではなく、日々の生活を維持するための活動に追い立てられ、そのような問題をじっくり考えることもできないからであり、学校教育で“信仰”を強いることを長年にわたって行っていることで、オーソライズされた理論と異なる自分の考えに信を置けないような意識情況に誘導されているからです。
また、オーソライズされた理論や価値観と異なる考えや価値観を持っていたとしても、現実の社会で生きていくためには、オーソライズされた理論や価値観に沿った言動をしなければならないという厳しい制約もあります。
(インターネットはその制約を匿名性で取り払っています)
合法的であればどういう手段を駆使してもお金を稼ぐ人がいい生活をできるのは当然だといった価値観を是とする人は、途切れない道が細くなるのなら、自分(家族)はなんとかその道を走れるようにしようと考える人もいるでしょう。
(そのような価値観を振りまく人たちの経済活動で国民経済が破壊されているのに、経済的に疲弊する人が増えても、お金を稼げない人が悪いんだという理屈がまことしやかに語られます)
人々が物事を判断する究極の基準は、論理ではなく価値観(善い悪いや好き嫌い)だと思っています。
日本もここ数年あまりいい状況ではないと思われ未来にも明るさがもたれなくなっています。
そして、そのような悪い状況を解消するための方策は「構造改革」だと声高に叫ばれ、過半数の人がそれに期待を寄せているようです。
しかし、「構造改革」は、狭くなっている道をさらに狭くし、より多くの人を崖に突っ込ませる政策ですから、ここ1、2年で見捨てられることになるだろうと予測しています。
(戦争という異常事態が進行していますから、それを言い訳に「構造改革」の正当性を唱え続けるという状況は続くはずです)
私がいろいろ書き込みをしているのも、今すぐそれでどうこうなるという思いからではなく、崖の手前に達したときに、このまま進めば崖に突っ込むと見定め、ブレーキを踏むなり方向転換をする手助けになればという思いに拠っています。
(もちろん、早く方向転換をするほうが災厄は少なくて済むわけですから、今すぐ方向転換して欲しいとは願っています)
「イラク侵略戦争」の戦況といった興味本位とも受け取られるような内容を書いているのも、結果が見えたなかで戦争を続けても、戦っている双方がただ犠牲者を増やすだけだから米英政権は早く撤退すべきという呼びかけであり、主要メディアで偉そうにしゃべったり書いたりしている人たちよりも現実が少しはよく見えているということを確認してもらえばという思いに拠るものです。
>私にも教えて下さい。
>自分のためにも、子供のためにも、この世界が変わる方法を。
>何かしたいのです。
>力の無い者はどのように戦ったらよいのでしょうか?
自分の価値観や思考で納得できない言動を信じないことに尽きると思っています。
私が阿修羅に書き込んでいるのは、書いた結論めいたことを信じてもらうことが目的ではありません。
そういう見方や考え方もできるのかという参考にしてもらえればと思っています。
一人一人が、誰かが言っていることや多数派のメディアが言っていることを信じるのではなく、それが具体的にどういうことを意味しているのかを考え、さらには、そのようなことが自分とって心地よいものかどうかを判断して理非を決めるようにすることが戦いの出発点だと考えています。
自分の価値観を表明している書き込みもありますが、価値観そのものの是非をあまり論じるつもりはありません。
国民全体の生活がよくなればいいという価値観を実現するために、「構造改革」が最善の方法だと提起されているならば、それでは国民全体の生活はもっと悪くなるという説明を論理的に行う構えを維持したいと思っています。
そして、国民全体なぞどうでもいい才覚や力があるものがいい思いをすればいいという価値観に対しては、論理で対抗することはできませんから、それを非と考える人たちを多数派にすることでそのような価値観が現実の政策にならないようにするしかないと考えています。
現在進行形の「イラク侵略戦争」は、イラク国民の犠牲を第一義的に、そして侵略軍として派遣された米英軍兵士の犠牲をも通じて、近代的価値観と現実行動の無残な転倒ぶりや乖離状況を世界中の人たちに示していると思っています。
とんでもない虐殺と破壊が行われているなかで不謹慎だとは承知していますが、世界の人たちが同じ出来事を通じて理非を考え論じる絶好の機会にしなければならないと思っています。
一人一人が「世界」を内を持っています。そして、それ以外に「世界」はありません。
その「世界」は、他者が侵すことができないものです。
自分の「世界」に信を置いて物事の理非を判断することが何よりも重要で、それを多数の人が行うようになれば、現実の世界が変わると信じています。
経済に関する論理などですっきりしないことや書き込んだ内容で不明の点があればレスをください。
及ばないテーマもあるかと思いますが、できる限りの説明をさせてもらうつもりです。