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今日(4・18)昼に放送された「CNNニュース」が、フセインがいなくなる数日前まで使っていたと見られる民家の内部映像をアルジャジーラTVの映像を引用して報じた。
民家の所在地はバグダッド北部の郊外住宅街で、それほど大きくない民家で部屋は地上にあるという。
そこは、開戦直後に放送された眼鏡をかけたフセインの演説のみならず、フセイン政権が存続中何度か流れた政権中枢の会議風景を撮影した場所と見られ、脱ぎ捨てられた制服やカルティエのアフターシェイブローションなどの遺留品があったという。
眼鏡をかけての演説していたときのデスクと背景のブルーのカーテン(国章付き)がある部屋、政権中枢が会議を開いていた楕円形のテーブルと椅子がある部屋、政権中枢が談笑していたソファのある部屋、コート掛けに制服がかけてありそのそばにカルティエの段ボールが2、3個転がっている部屋、起き出したままになっているベッドのある部屋の映像が公開された。
それらが、イラク国営TVで流れた映像を撮影した場所と外見的に同じかどうかは、登場人物はいないが同じ距離とアングルで撮影した映像で比較すれば確認できる。
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まず、同じ構造の部屋を持つ建物(施設)が今回撮影された所以外にも存在する可能性があることを指摘しておきたい。
それがあるかないかは米英軍の捜索活動に拠るが、数ヶ月経っても出てこなければ、アルジャジーラが説明しているように、今回公開された場所がフセイン一派最後の棲家だったと推定できる。
なぜなら、今回映像が公開された民家がアルジャジーラの言うようにフセイン一派最後の棲家であれば、米軍が主要な作戦として行なったフセインの「首狩り」作戦が創作劇画=虚構であったことを意味するからである。
このような主張を「とんでも説」として一蹴するためには、あそこはフェイクであるか、激戦中に流れた演説&会議の映像は開戦前に収録されたものであることやフセイン一派が最後の数日間いたというのは嘘だということをきちんと証拠だてなければならない。
劣化ウランを弾頭にしたバンカーバスター4発を住宅地にあるレストラン近くに投下しなくとも、地上に部屋がある民家であれば、通常爆弾数発でしとめることができるのである。
トランプに擬して指名手配している55名のなかでも最重要人物とされるフセイン親子・ラマダン副大統領・アジズ副首相・国防相・女性幹部などがいた場所に空爆を仕掛けず、街中に出たフセインも空爆しなかったことが事実でありながら、米軍が「首狩り」作戦に執着したと考えるのは夢想でしかない。
(そう思う人は、「あなたのためを思ってこんなに尽くしている」と言われて身包みを剥がれても、「あの人は良い人だった」と思い続けることになるだろう)
3月20日朝の時点でフセインがいる場所が通報され、4月7日の昼でもフセインがいるレストランが通報される態勢がありながら、フセイン親子を含む政権中枢が寄り集まっている民家が攻撃の標的にならず、テレビ取材や支持者の動員まであったフセインの街中歩きも攻撃の標的にならなかったことを、「米国政権−ブッシュ政権同盟関係」説以外で説明するのは極めて困難だ。
せいぜいが、内通者が内通者のふりをして嘘の情報を米軍に伝えたということだが、4月4日の街中映像が出た時点で、米国への内通者が裏切ったことがわかるので、4月7日のレストラン情報もあてにならないものであると解釈するのが普通の知性である。
であれば、米軍が強く主張している4・7空爆による「フセイン死亡説」は、まったく根拠のない主張どころか、「米国政権−ブッシュ政権同盟関係」を隠すための意図的な主張ということになる。
フセイン一派のバグダッドの最後の棲家が北部郊外ということであれば、かれらが、ティクリートに逃げ込んだ可能性も高いと思われる。
「ブッシュ−フセイン合作説」の“物証”を出せとかユダヤ陰謀論と同類のものだという方もいるが、イラク国内やアラブ世界でも噴出している「ブッシュ−フセイン合作説」をデタラメな言いがかりだと米英政権が主張するのなら、出された疑義にきちんと証拠を示して反論する責務は、イラクを軍事制圧しようとしている米英政権にあることを忘れてはならない。
米英政権がそれを怠り続けて、「怒りとフラストレーションから出た噂話」だとか、“物証”を出せとか、「陰謀論だ」とかといったつまらぬ空虚な言葉でそれを切り捨てる態度をとるのなら、「イラク侵略戦争」は自動的に「ブッシュ−フセイン合作劇」になるのである。
※ 試しに、世界のメディアが、ティクリートで広く取材活動をしたいと米国政権に申し出てみるといいだろう。さらに言えば、掃討作戦で忙しいからフセイン一派の捜索ができないとのたまっている米軍に、「じゃあ、代わりにフセイン一派の捜索活動をイラク人志願部隊に委ねるか、“中立”的な国際警察部隊に委ねて欲しい」と申し入れるのも一策だろう。