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フセイン一派が本気であれば、4・7にフセインが死んでも「偉大な殉教者」となりより有利になったはずです
http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/1037.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 4 月 18 日 03:12:50:

(回答先: Re: フセイン一派のメリット 投稿者 nanashi 日時 2003 年 4 月 17 日 22:08:47)


nanashiさん、こんばんわ。


>フセイン一派(本人とその一族)がバンカバスターに消された可能性は考えられませんか?


バンカーバスター4発を投下したと言われている4・7のレストラン空爆は、隣に投下された(朝日新聞)だとか、フセインは難を逃れた(英国情報部高官)と言われています。
『【「イラク侵略戦争」のこれまで】 「ブッシュ−フセイン合作」の“戦争劇”は終わった − その1 −』( http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/865.html )で書いたように、4・7に空爆で殺そうとしたのなら、4・4そのものである可能性は高い街中に出たフセインに空爆を仕掛けたと思っています。

テレビ撮影クルーや支持者を動員する手続きをとっていますので、情報漏れは4・7よりも広範囲で、時間的余裕もたっぷりあります。
(ですから、あれが4・4ではなくそれ以前でも空爆が可能ということになります)

また、自分が狙われていることを知っているフセインがひょこひょこ街中に出てくることも異様なことです。
兵士や国民の士気を鼓舞するために、それほど勇敢な行動をとる人であれば、敵前逃亡なぞ考えられないということになります。
(フセインが街中に出たという事実は、命惜しさに取引して戦争の幕を引いたという説が成り立たない一つの証拠だと思っています。街中に出た映像を何回か見ましたが、本人だろうという印象を持っています)


>本当に司令塔が消されれば抵抗したくてもそれは機能しないと思いますが。

仮に4・7に死んだとします。

それでも、フセイン政権が本気であれば、戦争遂行の妨げにはならなかったと思っています。
それどころか、フセインは死んだことで「偉大な殉教者」となり、戦意が高揚したはずです。
フセインは、ブッシュ大統領と同じく最高司令官ですが、軍人そのものではありません。
近代戦争は、戦国時代や前近代的王国の戦争と違って、国家という抽象的な旗印を掲げ軍事機構が戦うものです。

たとえば、先の大戦で戦争中に天皇が死んだとしても、日本は戦争をやめる選択をしなかったはずです。新しい天皇を即位させ、死んだ天皇のためにもという心意気で戦いに臨んだと推測します。


戦況書き込みで何度も書きましたが、今回の「イラク侵略戦争」の南部地域の戦いを見聞きして、フセイン政権 Vs. 米英侵略者という構図から、イラク国民 Vs. 米英侵略者の構図になったと判断しました。
(抵抗をしないのは反フセイン意識が強い南部シーア派だと思っていたので、南部シーア派が果敢な戦いを挑んだことにイラク側が勝利する活路を見ました)

フセイン政権 Vs. 米英侵略者という構図からイラク国民 Vs. 米英侵略者の構図になったことで、フセイン政権も本気であれば、フセインの死は、デメリットではなく、「偉大な殉教者」というメリットに転化するものに変わったはずです。

(このような見方も戦況書き込みで何度か書いています。戦況書き込みは、『「イラク侵略戦争」(中東「近代化」戦争の端緒)関係の書き込みリスト』( http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/1000.html )にリストを掲載しています)


自分の銅像や肖像画を公共施設や街中にさらす偶像崇拝という反イスラムの振る舞いをしながら、イスラム教徒(ムスリム)を自称していたフセインは、最後の悔い改めの機会さえ唾をひっかけたのです。
それまで悪魔に身を売っていたとしても、今回の戦争で殉教するか勝利していれば、イスラムの歴史に永遠に名を残していたはずです。


イスラムの創始者であるムハンマド自身が、イスラム世界が拡大の後に堕落・弱体化し、異教徒の諸民族によって征服・分割・支配されることを見越していたようです。

「イスラムを知る者はいなくなり、人々は無知な者たちを頭に仰ぐようになり、これらの無知な指導者たちは問われるままにイスラムの知識もなく教義判断を下し、自ら迷妄に陥ると同時に人々をも惑わす。」(アフマド・ブン・ハンバルの伝える預言者ムハンマドの言葉)

「そこである者が尋ねた。「アラーの使徒よ、その弱さとは何でしょうか。」彼は答えた。「現世への愛と死への嫌悪である。」(アフマド・ブン・ハンバルの伝える預言者ムハンマドの言葉)


フセインは、イスラムもしくはイラク国民のために奮闘したり殉教するよりも、理念や強欲のためには虐殺さえ厭わない「現世への愛」を選択したと思っています。


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