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(回答先: ドルが崩壊したら、日銀の所有している米国国債はどうなるの? 投稿者 ジャック・どんどん 日時 2003 年 5 月 10 日 22:53:05)
「ジャック・どんどん」さん、こんにちわ。
>ドルが崩壊したら、日本もお陀仏、さらに、世界経済がクラッシュして、その時こそ
>世界統一通貨の登場になったりして。本も読まずに、すみません。
残念ながら、推奨した本にドル価値崩壊後の世界に関する説明はありません。(笑)
現在の経済価値観と経済制度を前提とするならば、ドル価値の崩壊により、世界経済がクラッシュし、それを解決するために世界統一通貨の確立が目指されることになるはずです。
『米国の「デフォルト宣言」→新世界通貨体制』( http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/237.html )で書きましたが、世界支配層は、行き詰まった「近代経済システム」を建て替えるために、ドル価値=米国の覇権の崩壊を意図していると考えています。
(米国連邦政府の「対外債務デフォルト宣言」が先行するかたちでの証券市場のパニックなのか、証券市場のパニックに誘発されたかたちでの米国連邦政府の「対外債務デフォルト宣言」なのかは、“シナリオライター”に確かめるしかありませんが...)
「日本もお陀仏」というご指摘も、現在の経済価値観と経済制度を前提とする限り、生保や銀行が膨大な対米証券投資を行っているので現実のものとなります。
※ 参照書き込み
『Re:海外金融資産と日本国債』
( http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/585.html )
しかし、現在の経済価値観と経済制度を前提とせず、金融資産の性格や通貨の特性をきちんと考えれば、日本がドル価値崩壊に恐れる必要はありません。
端的には、通貨は活動成果(活動力)を交換する手段であって目的ではないからです。
手段でしかない通貨が崇拝されているという倒錯的価値観状況が歪みを数多く生み出しています。
民間所有は別として、日銀が保有している米国債は、その分が既に日銀券として市場に流通した後のゴミでしかありません。
それによって、対米輸出を維持してきたのですから、返済義務のない景気対策“財政支出”だとも言えます。
(それなら国内向けにそうしろということになりますが、売国奴による日本国家支配を許してきたのでそうはなっていません)
※ 参照書き込み
『【世界経済を認識する基礎】 “あっしら”的経済概念の説明::国際管理通貨制における外貨準備 《米国政府の対外債務返済能力》 〈その12〉』
( http://www.asyura.com/2002/dispute2/msg/128.html )
『日銀券は日銀によって信用力が付与されているわけではありません』
( http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/860.html )
暗い見通しになりますが、「ドルが崩壊し、日本もお陀仏、さらに、世界経済がクラッシュし、世界統一通貨の登場」=「世界帝国」の誕生まではいってしまうのだろうと思っています。
それは、先進諸国国民多数派の価値観や理性が世界支配層のそれに隷属したものになっていると判断しているからです。
そのような知性が(意図された)「世界経済のクラッシュ」を目の当たりにもしても、彗星が地球に激突したと同じような“自然現象”と考え、それを解消する妙案として打ち出される新国際通貨を始めとして経済政策を“救世主”として歓迎するはずです。
どういう由来であれ、それも人々の選択ですから致し方ないことです。
最近富に自分の無能と無力さを痛感していますので、先進諸国の多くの人々が業火に焼かれる状況にならないかぎり、現状の経済価値観や経済制度は変わらないのだろうなとあきらめています。
(元々経済論理の書き込みをそう思って控えていたのですから、落胆はしていません(笑))
推奨書籍から引用した「われわれがこれ程まで、自分を凌駕する経済的・社会学的・歴史的な諸力によって引きずられていくのであれば、市民としても政治家としても、われわれは何を為すことが出来るのだろうか?先ず第一に、世界をあるがままに見るすべを身に付け、イデオロギーの、その時々の幻想の影響、メディアによって養われる「恒常的な偽の警報」(これはニーチェの言葉だ)の支配を脱すること。現実の力関係を感知するというのは、それだけでも大したことである。」は重要な身構えだと思っています。
※ 参照書き込み
『「寄生性」&「知的謀略」が国際金融家や国際商人の“危険因子” − トヨタなど日本の国際商人(輸出優良企業)も“危険因子”を持ちつつある −』
( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/737.html )
『何故人びとは、あたかも自分たちが救われるためであるかのように、みずからすすんで隷属するためにかくも執拗に戦うのか』:『<帝国>』より
( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/839.html )
『「感じにくい隷属」から抜け出す第一歩は「隷属の認識」 [ぷち熟女さんへのレスも兼ねて]』
( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/1013.html )
『自分の「世界」に信を置いて物事の理非を判断することです』
( http://www.asyura.com/0304/dispute9/msg/542.html )