02/20 08:35 「悪の枢軸」は戦略の一環 「慎重に検討」と米専門 外信19
【ソウル20日共同】ブッシュ米大統領が朝鮮民主主義人民共和
国(北朝鮮)を「悪の枢軸」と名指ししたのは「単なる思いつきで
はなく、慎重に検討した戦略の一環」(米ブルッキングズ研究所の
キョンスー・ロー研究員)との見方が米専門家の間に強まっている
。
元ホワイトハウス高官は金大中大統領の包容(太陽)政策につい
て「政策はすばらしいが、やり方が間違っていた。北朝鮮の要求に
応じて与えるだけで、硬軟両様の『アメとムチ』のアメしかなかっ
た」と批判。「『悪の枢軸』はムチの効果をもたらすものだ」と述
べ、米国が「強い関与政策」の一環として「悪の枢軸」を打ち出し
たと説明する。
ブッシュ政権は「対話のための対話には興味がない」(ライス大
統領補佐官)として、北朝鮮との協議で「結果重視」の姿勢を打ち
出しており「強い関与政策」は、こうした政権の姿勢に基づいてい
る。
この背景には、クリントン政権の対北朝鮮政策が「脅迫に対して
褒美を与え続け、何ら具体的成果をもたらさなかった」(米ヘリテ
ージ財団のバルビナ・ファン研究員)との反省がある。
ただ、北朝鮮が「力にしか反応しない」(ファン氏)との見方に
対し「厳しい言葉だけで北朝鮮をおとなしくさせることはできない
。アジア地域に危機を招くだけだ」(ジョージタウン大のビクター
・チャ教授)との批判もある。ブッシュ政権の強硬対応が奏功する
かどうかは予断を許さない。
(了) 020220 0835
[2002-02-20-08:35]