02/15 07:54 航空機突入には耐えられず 原発へのテロ対策不十分 外信16
【ワシントン14日共同】米原子力規制委員会(NRC)は十四
日、全米百四カ所の原子力発電所に対し、テロ対策として従業員の
経歴調査徹底や警備強化などを命令した。しかし米原発監視団体は
同日、原子炉建屋が米中枢同時テロのような航空機突入テロには耐
えられない可能性があることなど、これらの対策では原発をテロか
ら防ぎ切れないと指摘した。
米連邦航空局(FAA)はすでに原発上空の航空機の飛行を禁止
するなどの対策を講じているが、連邦捜査局(FBI)などはウサ
マ・ビンラディン氏のテロ組織アルカイダが依然テロ攻撃を計画し
ていると警告しており、今回の指摘は、米国だけにとどまらず、日
本や欧州など原発を抱える諸国のテロ対策にも影響を与えそうだ。
米原発監視団体「原子力管理研究所」によると、原子炉建屋の厚
さ一・二メートル以上あるコンクリート壁でも、燃料を満載した航
空機の全速力での突入には耐えられない可能性があるという。
また同研究所は、原発は冷却水確保のため海、河川、湖のそばに
あることが多いため、爆薬を積んだ船舶の突入にも対策を講じるべ
きと指摘した。
(了) 020215 0754
[2002-02-15-07:54]