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【ニューヨーク上村幸治】小型機のビル衝突事件で6日、操縦していた15歳の少年がビンラディン氏に共感を抱いていたことは、米社会に衝撃を与えている。同時多発テロに刺激を受けて同じような騒ぎを起こす可能性のあることが、現実に示されたからだ。ある意味では、テロ組織による犯罪と同じ程度に恐ろしい側面を持っているともいえそうだ。
米メディアは同日、少年の同級生や近所の人たちの話を詳細に伝えている。それによると、少年はフロリダ州タンパの西パームハーバーという町の高校1年生で、1年ほど前に家族とともにボストンから引っ越してきた。
母親と2人暮らしの少年は、いつも通学バスの最前列にサングラスをかけて座り、友人と話すこともほとんどなかったという。
一方で少年は「先生のお気に入り」で「成績はすべてAの優等生」、「学校もクラスも気に入っていたようで、よく笑っていた」と高校の同級生は話している。クラスで同時テロについて作文を朗読、「打ちのめされた」気持ちを表現していたという。市警察は自殺の背景について、少年の心理状況をさらに詳しく調べる。
同時テロの後、米国社会ではさまざまなテロ対策が取られ、不審者とみなされたアラブ系住民が監視下に置かれたり、事情聴取を受けるなどし、人権問題に発展していた。
今回の事件の少年については、テロ組織との関係は見つかっていない。周囲の影響を受けやすい年ごろの子供が「有名人ビンラディン」に触発され、突発的に起こした事件ということで収まりそうだ。
だが、米国では少年の銃犯罪が起きると、すぐに各地に広がるという傾向もある。メディアがビンラディン氏を批判すればするほど、強い関心を抱く子供がいるという傾向もある。同じような犯行が連鎖反応的に起きる危険もある。(毎日新聞)
[1月7日14時40分更新]