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(回答先: サウジが米軍撤退要求も イラク攻撃に支障と米困惑 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 1 月 18 日 18:55:57)
この記事は、印パ本格戦争勃発に匹敵するほど重要なものだと思います。
いつかはそうなり、それは、とてつもなく緊迫した世界情勢を生み出していくことになるだろうと考えてきました。
ブッシュ政権が「イラク攻撃に支障と米困惑」ってことはないでしょう。
ブッシュ政権は、おそらく、このようなサウジアラビア政府の動きをずっと待っていたはずです。だから、困惑なんかしていないでしょうね。
そうじゃなきゃ、9・11空爆テロの実行犯19人のうち15人をサウジアラビア国籍者にしたり、メディアを通じたサウジアラビア非難を繰り返したり、アフガニスタンで死亡したアルカイダメンバーの「指切り落とし」をしたり、拘束したタリバン兵士・アルカイダメンバーの「顎髭強制剃り落とし」をしたり、グアンタモナ基地に移送したタリバン兵士・アルカイダメンバーを屋外の“鳥小屋”(BBCニュースは“犬小屋”と呼称)に収容したりはしないでしょう。
イスラム世界挑発を狂奔してきたブッシュ政権の成果が現れ、最初にブチ切れるべき国家がちゃんとブチ切れたと言うことでしょう。
初めからサウジを標的にしていたブッシュ政権は、9・11以降の中東攻撃ではサウジの基地が使えなくなることを承知していたはずです。
>米軍撤退を求める理由について、サウジ側は
>(1)もはや米国の軍事力に頼る必要がなくなったことをアラブ世界にアピール
>したい
これを最初の理由に持ってきたのは冷静だと思います。
>(2)イラクはサウジにとって脅威ではなく、米国がイラクのフセイン政権封じ込め
>を続けることに同意できない
これも冷静な理由付けに見せていますが、後半部分は、ブッシュ政権の政策に照らせば、明確な「反米」の意志表示になります。
>(3)ウサマ・ビンラディン氏に共感し、反米感情を強める一方のイスラム諸国や
>サウジ国民の感情に配慮する必要がある―などを挙げている。
あちゃあー、共同もワシントンポストも、これまでそのようなイスラム世界の動きをちゃんと報じてきてくれたかなあ。
「反米感情を強める一方」って、どんどん、ますます、さらにいっそうということでしょ。
“決定的な証拠ビデオ”で、イスラム世界を説得できたんじゃないんですか?
これは、サウジアラビア王室が、今後米国の庇護は受けられないことを悟り、このまま「親米」政策を続けて自国民に倒されることになるより、慎重な対応をしながらも「反米」を旗印にすることを選択したということになるでしょう。
サウジの反米政策への転換は、イスラム世界に大きな影響を与えることになるでしょう。クェート・イエメン・オマーン・カタール・UAE・バーレーンはどうする?エジプトやヨルダンは?イランやシリアは?レバノンだって、さらには、エジプトより西の北アフリカイスラム諸国も。
最大の注目はトルコの動きですね。
米国ブッシュ政権は、今後の中東攻撃の基地をどこにするのかとか、イラクが先かサウジが先かなど様々なシミュレーションをしているんでしょうね。
イスラエル政権も、その動きにシンクロしていくことになると思います。
イスラム諸国から仕掛けることはないでしょうから、ブッシュ政権にボールが握られていることになります。
この記事のタイトルは、元のような脳天気なタイトルではなく、「サウジが反米の姿勢を示す イスラム世界への影響必死」とか「親米サウジが反米政策に転換 他のイスラム諸国も同調か?」といったものでしょう。