★阿修羅♪ 戦争7 ★阿修羅♪ |
【ワシントン布施広】アフガニスタン東部トラボラ地区で同時多発テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏らを捜索している米軍特殊部隊のマルホランド司令官は2日、記者団に対し、ビンラディン氏はトラボラの洞くつ内で死んだか、既に逃走したとの見解を示した。先に米上院のグラハム情報特別委員長が同氏生存の可能性に言及していたが、米軍の現地責任者による今回の発言は、トラボラ地区に限った捜索の意義に懐疑的な態度を示したものといえる。
司令官は洞くつ捜索を続行する方針を確認したものの、司令官の見解は、数百もの洞くつを一つ一つ探すのは困難との空気が米軍内で強まっていることの反映とみられる。ビンラディン氏が昨年末、新たなビデオ映像を公開したことも、同氏の逃亡説を強める結果になっている。
司令官は「彼(ビンラディン氏)がそこ(トラボラ)にいるとは思えない。彼は岩に埋もれて死んだか、既にいないかのどちらかだと思う」と語った。米国防総省は一時、数百人の海兵隊をトラボラ捜索に振り向ける構想を検討したが、現時点では危険が大きすぎるとして投入を見合わせた。
だが、米軍が頼みとする反タリバン勢力はトラボラ地区の捜索には積極的でないとされ、米軍としては兵員を増派して洞くつを全て捜索するか、トラボラの捜索に見切りを付けるかの選択を迫られそうだ。
[毎日新聞1月3日] ( 2002-01-03-18:23 )