投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 11 月 13 日 20:35:29:
11/13 16:10 北部同盟の躍進で窮地に 反発するムシャラフ政権 外信104
【イスラマバード13日共同】パキスタンと敵対してきたアフガ
ニスタンの「北部同盟」が国土の北半分だけでなく、首都カブール
も制圧したことで、米英軍の軍事作戦に協力してきたパキスタンの
ムシャラフ大統領は国内的に極めて厳しい立場になった。核保有を
宣言したパキスタンは、軍事政権基盤の弱体化にもつながりかねな
い深刻な事態を迎えている。
アフガニスタン多数派であるパシュトゥン人を少数民族として国
内に抱え、約二千五百キロの国境で接するアフガニスタンへの影響
力保持は、パキスタンの安全保障上の死活問題だ。
パキスタン外務省のカーン報道官は十三日「ブッシュ米大統領の
勧告にもかかわらず同盟軍が首都を制圧したことに失望した」と北
部同盟を非難。「国連安全保障理事会が緊急協議し、国連部隊を派
遣するよう期待する。北部同盟軍は首都から撤退するべきだ」と強
調し、新政権が樹立されるまで国連や国連加盟国の軍部隊によるカ
ブール管理に移行するよう訴えた。
対米協力が結果として北部同盟の躍進につながったことから、イ
スラム急進派勢力ばかりでなく大統領の出身母体である軍内部から
も、大統領が結果的に「失策」を犯したと不満が高まる恐れもある
。
ムシャラフ大統領は首都制圧で勢いづく北部同盟が多数派のパシ
ュトゥン人勢力を排除した新政権づくりに乗り出すような事態にな
れば、対米協力姿勢を転換、パキスタンの領空通過や軍事基地の米
英軍による使用を拒否する可能性もある。
(了) 011113 1609
[2001-11-13-16:10]