投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 26 日 19:28:21:
【イスラマバード小松健一】
アフガニスタン・タリバン政権に反対する勢力の有力指導者、アブドル・ハク氏が26日未明、アフガン東部ロガル州でタリバン軍に身柄を拘束された。アフガン・イスラム通信が報じた。ハク氏はパキスタン軍情報機関(ISI)や米中央情報局(CIA)の支援を受け、タリバン分断工作のためアフガンに潜入していた。
パキスタン政府はタリバン政権崩壊後、タリバン穏健派を含むパシュトゥン人主体の多民族政権を主張している。しかし、ISIによるタリバン指導部の穏健派切り崩しは難航。指導部を孤立させるためタリバン支配地域内のパシュトゥン人部族に対してタリバンからの離反を促す工作も、ハク氏が拘束されたことでパキスタン政府は大きな痛手になりそうだ。
ハク氏はアフガンに侵攻した旧ソ連軍と戦い、92年にナジブラ政権を打倒したゲリラ勢力の司令官の一人で反タリバン勢力を束ねる有力者。
ISI筋によると、ハク氏は23日ごろにアフガンに入り、東部ナンガハル州で部族指導者らと新政権樹立のための秘密会議を行った。
タリバン政権当局者は同通信に対し「米軍ヘリがタリバン軍を攻撃し、ハク氏を救出しようとしたが、失敗した」と語り、ハク氏が米軍と連絡を取り合っていたことを示唆した。