投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 20 日 12:52:03:
【ワシントン19日=坂元隆】
米主要メディアによると、アフガニスタンでテロ掃討作戦を続ける米軍は米東部時間19日夕(日本時間20日朝)、陸軍レンジャー部隊などからなる特殊部隊をアフガン南部に投入、タリバン政権及びウサマ・ビンラーディン一派と地上での接近戦を行った。米軍はこれまで空爆主体の攻撃で制空権を掌握し、タリバン政権の弱体化を図ってきたが、今回の攻撃を第一波に、特殊部隊中心の限定的な地上戦で政権要人とビンラーディン一派幹部の排除を一気に目指すものとみられる。
AP通信などによると、アラビア海上の空母「キティホーク」からヘリコプターなどで出動した100人余りの米軍特殊部隊は、タリバンの拠点地カンダハルなどのあるアフガン南部に降下。タリバンやビンラーディン一派の個別目標を数時間にわたって攻撃した。戦闘員は上空に待機したヘリコプターなどでアフガン国外の基地に無事帰還した。
米政府高官はCNNテレビに対し、地上戦の開始を今回の軍事行動の中で「重大な新段階」と位置付ける一方、「作戦は少数の兵士により限られた期間行われる」と述べ、湾岸戦争のような大規模な地上戦ではなく、あくまで特殊部隊中心の限定的な戦闘を想定していることを示唆した。
米政府は戦闘員の安全を確保するため、地上戦の開始を公式には確認していないが、ラムズフェルド国防長官は19日、記者団に対して、「(米)軍の役割は、タリバンと(ビンラーディン率いるテロ組織)アル・カーイダが排除されたとき終了する」と述べ、軍事行動の終了時期を初めて具体的に示した。米政府高官は繰り返し「空爆では軍事行動の目的が達成できない」と述べており、特殊部隊による接近戦は今後も継続される見通しだ。
アフガン南部には、米軍特殊部隊がすでに潜入して情報工作などを進めており、タリバン要人などの具体的な攻撃目標の位置を特定しているものとみられる。
また、アフガン北部では、米軍爆撃機や巡航ミサイルがカブール周辺のタリバン陣地の前線などを中心に連日激しい空爆を続ける中、反タリバン勢力の「北部同盟」が米軍特殊部隊の協力のもと進軍を続け、タリバンの南北からの挟撃を目指している。