投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 08 日 02:18:17:
米ホワイトハウスによると、米軍は現地時間7日午後9時(日本時間8日午前1時半)ごろ、アフガニスタン国内への攻撃を開始した。タリバーン政権の軍事拠点などを空爆した模様だ。米国を狙った9月11日の同時多発テロ以降、イスラム過激派指導者オサマ・ビンラディン氏の引き渡しをタリバーンに求めてきたブッシュ政権は、テロ組織壊滅を目指す「新たな戦争」の一環として、軍事行動に踏み切った。5500人以上の死者・行方不明者を出した史上最悪のテロ事件は、新たな局面を迎えた。
米CNN放送によると第1陣の攻撃は巡航ミサイルによるもので、タリバーンの防空施設の無力化と、オサマ・ビンラディン氏の訓練拠点破壊をねらったという。
ロイター通信によると、アフガニスタンの首都カブール中心部で7日夜(日本時間8日未明)、4回の爆発音が聞こえ、煙が上がっているのが目撃された。米国防総省は米軍の軍事行動が開始されたかどうかについて確認も否定もしていないとしている。
三つの大きなせん光が7日夜、カブールから40キロ北方の上空で見られたと目撃者は語った。ロイター通信が伝えた。また、ロイターのカメラマンは、カブール近郊のバグラム空軍基地方面の上空で、青いせん光を見たと話した。「これが米軍の空爆かどうかは分からない」とこのカメラマンは話した。またカブール中心部近くで4回の大きな爆発音が聞こえた。カブール住民は、数回の大きな爆発音が聞こえ、電気供給が停止したとカブール住民がAFP通信に語った。
今回の攻撃について、ブッシュ政権は「アフガニスタン国民を標的とするものではない」と強調している。だが、イスラム過激派の反発は必至で、米国内では報復テロに対して警戒を強めている。
米軍は今回のテロ発生以降、空母機動部隊をペルシャ湾、インド洋周辺に配備。300機以上の戦闘機や爆撃機も湾岸地域に展開。周辺国に領空通過や基地使用などを要請して攻撃を準備していた。
ブッシュ大統領は最大5万人規模の予備役を招集、NATO(北大西洋条約機構)加盟国をはじめとする各国から支持・協力を取り付けると同時に、タリバーン政権にビンラディン氏の引き渡しなどを要求。パキスタンをはじめ隣国にも外交圧力を強めていた。パキスタンは、米国の武力攻撃を回避するため、ビンラディン氏を引き渡すようタリバーンの最高幹部らと接触。タリバーンは米国にビンラディン氏関与の証拠を求めるなどとして、身柄引き渡しを拒否していた。
ブッシュ大統領は9月20日、議会の上下両院合同会議で演説し、タリバーン政権を「殺人者」と非難。あくまでビンラディン氏とその組織「アルカイダ」の全幹部を引き渡すよう要求する一方、テロ組織の壊滅へ米国の総力を注ぐ決意を宣言していた。
事件は9月11日、米旅客機4機がハイジャックされ、うち3機はニューヨークの世界貿易センタービルとワシントン近郊の国防総省に相次いで突入し、1機が墜落。米国の中枢を標的にしたみぞうのテロとなり、死者、行方不明者は5500人以上にのぼっている。(01:52)