投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 10 月 02 日 17:46:15:
10/02 15:56 「覇権主義の報い」 一極支配嫌う中国 外信77
共同
一九九九年の在ユーゴスラビア中国大使館誤爆事件や今年四月の
米中軍用機接触事故で米国を激しく非難した中国。潜在的な反米意
識、対抗意識は強く、米中枢同時テロにも「覇権主義の報い」「幼
稚な外交戦術の結果」といった冷ややかな見方が少なくない。
事件直後、インターネットの中国語サイトには「本当の敵は米国
の覇権主義だ」「この事態を予測していた」などとテロ行為を容認
するような書き込みが相次いだ。飲食店では米国の悲劇に「乾杯」
する人すらいたほどだ。
ある知識人は、武力を背景として強引に相手を押さえつけようと
する米国の手法は「中国の伝統的な発想から見れば幼稚に映る」と
指摘する。
「戦わずして相手を屈服させること」が「孫子の兵法」では最も
高く評価されるという。「善をなせば必ずよい報いがあり、悪をな
せば必ず悪い報いがある」ということわざも引用して、米国を批判
した。
経済建設を最優先し、世界貿易機関(WTO)加盟などで国際化
を加速させる中国にとって、良好な対米関係は極めて重要。
だが国民感情はもっと複雑だ。世界一強く豊かな米国にあこがれ
る半面、強引さを嫌う。特にブッシュ米政権が中国を潜在的な脅威
とみて強硬姿勢を取り始めてからは「覇権主義」への反発が強まっ
ていた。
米国支持で結束する国際社会も「実際に報復攻撃が始まれば(中
国も含め)意見に違いがでてくるだろう」(外務省高官)と、冷め
た見方も広まっている。(北京、共同=塩沢英一)
(了) 011002 1555
[2001-10-02-15:56]