あなたの方がヘンタイ、いや、タイヘンなのでは…。「週刊文春」に「変態」などと女性問題を報じられた自民党の山崎拓幹事長が、与野党双方から批判を浴び、四面楚歌(そか)に陥っている。
まず口火を切ったのは民主党の鳩山由紀夫代表。24日の記者会見で、有事法制関連法案に絡めて「ご自身が“緊急事態”なんじゃないでしょうか?」と痛烈な一撃。
さらに、「最も重要な地位を占めている方が、自身の家庭をかえりみない行動をやり、緊急事態が発生したときの発言に国民から耳を傾けてもらえるのか」と、家庭人としての資質にも踏み込み、批判した。
与党内でも厳しい見方が強まり、小泉純一郎首相こそ「プライバシーの問題」とかばってみせたが、公明党の神崎武法代表は同日の会見で、「28日の衆院和歌山2区補選や参院新潟補選などに影響がないことを期待する」と、不快感を露にコメント。
自民党橋本派の幹部も同日午後、「トリプル選挙で負け越せば、党内は騒動になる」と言及するなど、山崎氏の進退問題に発展する可能性は必至の情勢だ。
山崎氏は同日午前、同誌編集長らを警視庁に告発するとともに、発行元の文芸春秋を相手取り東京地裁に損害賠償を求めて提訴した。さらに、午後には記者団と懇談し、「事実無根であり、驚きと怒りを禁じえない。事実関係は、これから裁判が行われるので、裁判で明確にしていきたい」などと述べ、報道内容を完全否定した。
しかし、取り巻く環境は悪化する一方のようだ。