(回答先: 新タイプの天体・クォーク星を発見?〔産経新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 11 日 11:39:07)
従来の理論では説明のつかない性質を持った二つの恒星を発見したと米航空宇宙局(NASA)が10日、発表した。二つの星は物質を構成する基本的な粒子であるクオークそのもので出来ている可能性があり、素粒子物理学に新たな展望を開く成果だとしている。
クオークは中性子や陽子などを構成し、それ以上分解できない究極の粒子だが、原子核同士を高速で衝突させた際など瞬間的にしか単独では存在しないと考えられていた。
米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの研究者らは、NASAのエックス線天文衛星チャンドラとハッブル宇宙望遠鏡の観測データを組み合わせて星の温度や密度を調べた。
その結果、「みなみのかんむり座」にある地球から400光年離れた「RXJ1856・5―3754」という星は、表面温度が70万度もあるのに直径は11・3キロしかないことが分かった。カシオペア座にある「3C58」という星も表面温度が予測値よりかなり低かった。これらのデータは、従来の星の理論では説明できず、二つの星がクオークで構成されている可能性が高いことを示しているという。
伊藤直紀・上智大教授(宇宙物理学)の話 この星が従来発見されている中性子星の仲間ではなく「クオーク星」だと断定はできないが、非常におもしろい観測結果だ。実験室では作り出すことができない超高密度な環境でのクオークの振る舞いを知る上で、いい材料になる。