星を構成する物質がバラバラになり、基本粒子のクォークの形で存在しているらしい、これまで知られていなかったタイプの天体を発見したと、米航空宇宙局(NASA)の研究グループが10日、発表した。
グループは、エックス線宇宙望遠鏡チャンドラなどで、みなみのかんむり座にあるRXJ1856という天体を観測。温度が約70万度、直径は約11キロであることを突き止めた。
当初、この天体は、中性子星という高密度の天体とみられたが、直径が小さすぎることなどから、基本粒子のクォークでできているらしいことが分かった。
また、1181年に日本でも観測されたカシオペヤ座の超新星爆発のあとにできた3C58という星も、中性子星にしては表面温度が低すぎることがチャンドラの観測で分かった。この星も、中性子とは別の物質で構成されている可能性が高いという。(共同)