【オタワ9日=米州総局】カナダのオタワで開いた7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は9日午後、2日間の日程を予定通り消化し、共同声明を採択して閉幕した。共同声明は「世界経済の先行きにはリスクが残っているものの、回復の見通しが強まっている」と強調。昨年9月に発生した米同時テロ後に急速に落ち込んだ世界景気がその後の各国の政策対応によって持ち直してきたことを評価し、欧米を中心とした主要国経済の先行きに自信を示した。
テロ資金根絶に向けた対策については前回の昨年10月のG7会議で決めた「テロ資金供与と戦うための行動計画」が着実に進展したことを評価した。そのうえで一段の対応策が必要として、新たな「行動計画」を発表した。
為替相場をめぐって声明は「われわれは引き続き為替市場を注視し、適切に協力していく」と、昨年10月にワシントンで開いた前回のG7声明の表現を踏襲。8日のニューヨーク外国為替市場で一時、1ドル=135円台を付けるなど、昨年末から急激に進んだ円安を事実上、追認した格好になった。