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(回答先: 東京市場、トリプル安 政治リスクで日本売り(共同通信) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 2 月 01 日 22:19:28)
1日の金融市場は株、為替、債券のトリプル安に大きく揺さぶられた。小泉政権の弱体化で構造改革が遅れるとの連想が材料だが、根底には国内景気の先行き不安がぬぐえないことがある。株価下落は金融機関の財務を直撃し、3月末に向けて金融システムの不安を懸念する声も強い。市場では、日銀の一層の金融緩和を予想する見方も増えつつある。
為替と債券は、「昨秋以降の円安が日本売りを連想させ、長期金利の上昇(国債価格の下落)につながっている」(ニッセイ基礎研究所)状況だったが、この日は、小泉政権の支持基盤の弱体化懸念が拍車をかけた。
東京外国為替市場の円相場は、オニール米財務長官が「米製造業のドル高への不満には同意しない」と発言したと伝えられたことに加え、構造改革がとん挫するとの懸念から、円売り・ドル買いが進んだ。
背景には、米国の昨年10〜12月のGDP(国内総生産)がプラス成長となる一方、日本では回復の兆しが見えないことがある。今後も「2月、3月に金融危機の可能性があり、信用リスクへの懸念の高まりは避けられない」(外資系証券)ためだ。3月期決算に向けた企業の円買い、ドル売りや日本の通貨当局による円安けん制発言といった円高圧力を押し戻し、「ジリジリと1ドル=140円台に近づく」(三井住友銀行)との見方が強まっている。
一方、国債の利回りは「構造改革の挫折が国債発行増額と国債の格下げを招きかねない」との懸念から上昇した。国債を保有する金融機関の含み損も膨らみ、日本経済の足腰を弱めている。
トリプル安による資本逃避の可能性については、海外勢の日本国債の保有率がわずかであるうえ、「国内勢も海外資産購入などリスクを取れない状況で、実際には起きにくい」(外資系証券)との指摘もある。しかし、国内の自律的な景気回復を期待できる材料はなく、「円安で輸出企業を支援し、デフレを緩和させながら、米国の景気回復に頼らざるを得ない」(大手行幹部)と言えそうだ。 【藤好陽太郎】
株式市場でも「2、3月危機」が懸念される最中の「政局」の動向が、市場心理を一段と悪化させた格好だ。
小泉純一郎首相の指導力が低下すれば、緊縮財政路線が転換するとの期待もあるが、不良債権処理が先送りされるとの見方の根強い。このため、東証銀行株指数もバブル後最安値を更新。三井住友銀は昨年来安値を更新し、同38円(7・85%)安の446円まで売られた。米国市場の大幅高や円安進行にもかかわらず、自動車を除く輸出関連株も下落した。
不良債権処理や銀行への公的資金再投入を巡って、市場と政府・銀行との認識格差が埋まらないまま、徐々に下値を切り下げる相場展開で、反騰の兆しは見出しにくい。「相場に対する影響力の強い外国人投資家が売りを強める」(大手証券)可能性もあり、決算期末に向けて予断を許さない状況になってきた。 【吉原宏樹】