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(回答先: 東海上・朝日生命、大和銀とあさひ銀にも資金要請へ(日経新聞) 投稿者 sanetomi 日時 2002 年 2 月 01 日 02:01:08)
早期経営統合について協議を続けてき た東京海上火災保険の石原邦夫社長と朝日生命保険の藤田譲社長は31日午後、 日銀本店で、そろって記者会見し、朝日生命が年度内に東京海上(の子会社) に事業を譲渡後、株式会社化したうえで2003年3月をめどに経営統合するとの 計画を見送ると発表した。
また、両社は事業譲渡を前提にした基金の拠出でも合意を見られなかった。ただ、2004年をめどに、できるだけ早く朝日生命が株式会社化したうえで、「ミレアホールディングス」への統合を引き続き目指すことでは一致した。
新事業戦略不一致、東京海上株下落
交渉の決裂について、東京海上の石原社長は「(生保商品の)新規契約に関 する事業の推進で意見の一致がみられなかった」ことを最大の理由として挙げ、 「ミレア4社(両社と日動、共栄火災海上保険)のなかで検討することになる」 と指摘した。
そのうえで石原社長は、「合併検討で基本合意した昨年の11月時点に比べ、 日本経済の不透明感が増したことに加え、格付け、株価(の低下)などいろい ろな要素がある」として、保有株式の評価損益の悪化や自社株下落なども交渉 に影響したことを指摘した。
今回の計画が振り出しに戻ったことにより契約者の信用を損ない、解約に つながる可能性について、朝日生命の藤田社長は「(昨年)9月末のソルベンシ ー・マージン比率は440%で健全性は十分な水準だ。基金の増額もあり、さらに 高まる見通しであることを理解してもらうしかない」と述べた。
基金1000億円増強―DKBなどへ支援求める
こうした事態を受け朝日生命は30日夜、自己資本(基金)の増強や事業費 削減を含む財務・収益力の強化策を発表。この日の会見でも、朝日の藤田社長 は、財務の健全性を高めるため、第一勧業銀行など親密な金融機関を引受先に、 1000億円程度をめどとした基金の増額を要請していることを明らかにした。
一勧は31日夕、今回の早期統合見送りについて、「両社が十分に検討した 結果と受け止めている」としたうえで、「引き続きできる限りの支援・協力をし ていく考え」とするコメントを発表した。
朝日生命の評価、11月以前に戻らない
これにより、朝日生命は自己努力による財務体質の改善が求められる。ま た、東京海上にとっても、生保戦略の早期建て直しが必至の情勢となってきた。
格付投資情報センター(R&I)の植村信保シニアアナリストは、「朝日生 命に対しては、ミレアグループによる信用補完が明らかにあったと思われる。 早期統合の見送りで、統合スケジュールが元に戻ったといっても、朝日生命を見る目は11月以前の状態には戻らない」と指摘した。
米国系格付け会社のS&Pは31日夜、朝日生命の格付けを「BB―」から 「B―」に3段階、引き下げると発表した。R&Iと日本格付研究所は2段階引き下げた。
一方、東京海上と日動火災に関しては、S&Pが据え置きで、見通しを「ネガティブ」とし、R&Iは見直しを継続するとしている。
「大ミレア」グループ構想
両社は昨年11月、朝日生命のミレア保険グループ入りを前倒しで進めるため、今年3月に朝日生命の営業権を譲渡したうえで、朝日生命は既存の契約の管理会社になり、2003年に株式会社化を実現。それから、ミレアホールディングスの傘下に入ることを柱とする計画を発表した。
しかし、朝日生命の、“のれん代”の評価が、同社の目算より大幅に低かったことで、2段階統合の必要性への疑問が強まった一方、東京海上の社内でも、 この計画は大きな経済的負担になる可能性があるとして、反対論が噴出したため、早期統合を見送ることを決めたものとみられている。
東京海上の株価終値は前日比9円(0.96%)高の944円。日動火災は3円 (0.47%)高の642円。