★阿修羅♪ 国家破産5 ★阿修羅♪ |
(回答先: エンロンの社訓は『己が望む扱いを他人に与えるように』/レイ会長最新ビデオ [ABCワールドニュース] 投稿者 あっしら 日時 2002 年 1 月 12 日 19:34:57)
経営破綻(はたん)した米エネルギー最大手エンロン(本社・テキサス州ヒューストン)をめぐる疑惑が、拡大する様相をみせている。破綻の原因となった巨額の簿外債務隠し自体の違法性が極めて濃いうえ、会社側が破綻前に従業員の確定拠出年金(401k)に組み込まれた同社株の売却を禁じた行為は社会問題化。さらに同社とブッシュ政権の親密さが注目を集めており、政治スキャンダル化する可能性も出ている。(ワシントン 土井達士)
一九八五年に発足したエンロンは、発電者からエネルギーを買い取って需要者へ売却する商法を軸に急成長。売上高で米国七位の大企業となったが、数年前から先物取引などで生じた巨額の損失を「パートナーシップ」と呼ばれる複雑な取引関係を通じて隠し続け、九七年以降の決算で合計五億八千万ドル(約七百五十億円)にのぼる架空の利益を発表していた。
日本の金融不祥事でみられた「飛ばし」と似た構図だが、隠しきれなくなった昨年十月に発表した二〇〇一年七−九月期決算で突然、十億ドルを超える特別損失を計上し、経営危機が一気に表面化。救済合併交渉も決裂し同十二月には破産法適用を申請して破綻、株価も一年間で八十ドルから一ドル以下にまで急落した。
これを受け、証券取引委員会(SEC)が昨年から調査に入ったほか、司法省もこのほど刑事捜査を開始。議会でも上下両院の八委員会が同社関連の調査を行うとしているが、同社の監査法人が「重要書類が紛失した」ことを明らかにするなど、事態は不透明さを増している。
また、約二万人の従業員の多くが加入していた同社株を組み込んだ401kプランをめぐり、会社側は株価が急落した昨秋に「管理会社を変更している途中だ」との口実で売却を不可能にし、資産価値がほぼゼロになるケースが続出した。
これに対して経営陣は「最高値に近い水準で持ち株を売り抜けていた」(ワックスマン下院議員)うえ、昨年十一月に約六百人の「重要な社員」に総額一億ドルのボーナスを支給していたことも判明。世論の経営側に対する批判は極めて強い。
一方、ここに来て急速に注目を集めているのはエンロンとブッシュ政権の関係。同社は民主党側にも献金していたものの、ブッシュ大統領の選挙戦で同社と従業員が最大の献金者だったように有力な共和党支持者として知られるうえ、政権には大統領以下、エネルギー業界と関係が深い要人がそろっているためだ。ホワイト陸軍長官は就任前までエンロンの役員を務め、リンゼー大統領補佐官(経済担当)も顧問だったほか、共和党全国委員長に就任したばかりのロスコー前モンタナ州知事は昨年、同社のロビイストとして活動。五十万ドル以上の献金が大統領や周辺に行われたという。
現時点では政権絡みの違法行為の指摘はないが、同社のレイ会長は、友人でエネルギー政策責任者のチェイニー副大統領と昨年、六回にわたって面会。原発建設推進や京都議定書離脱を決めた政権の方針に、同社の意向が少なからず反映したとの見方も少なくない。
レイ会長は破綻前にオニール財務、エバンズ商務両長官やグリーンスパンFRB議長と連絡をとって救済要請を示唆したとされるほか、十一日には同社のウェーリー社長が、フィッシャー財務次官に対して繰り返し具体的な支援を要請していたと財務省が発表。しだいに波紋が広がっており、破綻前後に政権が何らかの関与を行っていたか否かが今後の大きな焦点になりそうだ。