投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 10 日 03:36:17:
生命保険大手の朝日生命と東京海上火災保険の100%子会社である東京海上あんしん生命保険は9日、朝日生命の営業部門を分割し、主力の新規契約業務と営業職員をあんしん生命に譲渡することで最終調整に入った。朝日は保険契約の解約増加や株安に伴う財務体質の悪化が経営を圧迫していることから、今後は既存契約の管理業務に特化するとともに、同じミレア保険グループの東京海上などとの経営統合を急ぐ。大手生保が主力業務を譲渡するのは、初のケースになる。
朝日の営業権(のれん代)は東京海上が買い取るが、金額など条件面については最終的な交渉を行っている。また朝日は、04年に予定していた株式会社化を1年前倒しし、人員削減などのリストラ策を進める。
朝日は、契約者の生保離れや経営悪化の風評被害で解約が相次いでいる。さらに、株安の影響で00年度は保有株式に1123億円の評価損を計上。今月下旬に発表する01年度決算の中間報告も厳しい内容になるとみられており、経営の健全性を維持するため、04年までに5000億円分の保有株を売却する方針を固めていた。
一方、あんしんは東京海上の代理店を拠点に、保有契約高は約6兆円(業界16位)と順調に業績を伸ばしているが、大手生保に比べ商品の多様性に欠けていた。朝日の新規契約業務と営業職員の譲渡を受けることにより営業基盤は大幅に強化される見通し。
朝日は昨年、東京海上、日動火災海上保険、共栄火災海上保険とミレア保険グループを結成している。